グローバルトップ製品を数々提供
同社は1935年、カーバイドを原料とするアセチレン誘導工業の「有機合成技術」を基にスタート。時代や社会のニーズとともに事業の再構築を行い、現在はコア技術の「樹脂重合技術」「フィルム・シート技術」などの高い技術を融合させて、様々な製品に採用されている。
セグメントは大きく4つに分かれる。主力の「電子・機能製品」は、ファインケミカル製品や医薬品原薬などの機能化学品、粘・接着剤などの機能樹脂、半導体用金型クリーニング材、セラミック基板などの電子素材の製造・販売。「フィルム・シート製品」はマーキングフィルムや車体装飾に使われるステッカー、再帰反射シートなど。「建材関連」はビル・住宅用アルミ建材や内装建材用プラスチック押出製品など。「エンジニアリング」は鉄鋼・化学・環境分野の産業プラントの設計・施工などを行う。
同社は代替のない、高い市場シェアを持つ製品を多く有する。例えば、電子素材のセラミック基板は、先端品では薄さ0・07ミリにもなる薄板基板や多連基板といった高付加価値品で約80%のシェア。また半導体生産工程で使用され、金型の樹脂汚れを除去するメラミン樹脂製のクリーニング材(ニカレットECR)も世界トップクラスだ。
「金型のクリーニング材はメラミン系とラバー系があり、前者が6割、後者が4割を占めています。当社はメラミン系が強く、その9割程度の市場シェアを持っています」(杉山孝久社長)
2022年の3月期の連結売上高は、前期比11・3%増の470億300万円、営業利益は同33・7%増の31億9200万円。売上構成では、電子・機能製品事業42・3%、フィルム・シート製品事業 33・4%、建材関連事業15・5%、エンジニアリング事業8・8%となっている。
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