スクロール 【8005・プライム市場】

M&A活用でEC売上伸ばし売上高726億円
生協向けカタログ通販ベースに複合通販企業体へ

女性用アパレル、雑貨、化粧品・健康食品・旅行等のEC・通販事業(BtoC、BtoBtoC)およびEC・通販事業者へのソリューション事業を行うのがスクロール(8005)だ。通販事業、eコマース事業、健粧品事業、ソリューション事業、旅行事業、海外事業、グループ管轄事業の6つのセグメントを展開。ダイレクトマーケティングを中核的な能力として形成される複合通販企業体として、競合の多い業界での生き残りを賭けた熾烈な競争に挑んでいる。
スクロール-鶴見 知久

鶴見 知久(つるみ ともひさ)

社長

1966年5月11日生まれ、静岡県出身。89年、京都外国語大学卒業後、ムトウ(現スクロール)入社。2012年4月、執行役員ダイレクト事業本部通販インナー統括部長、グループ会社、豆腐の盛田屋の社長を経て、2013年5月、スクロール取締役執行役員、15年5月取締役社長、20年4月、代表取締役社長に就任(現任)。

毎週約850万部の
カタログを生協組合員に配布

スクロールの2020年3月期の売上高は726億円、営業利益は21億円、経常利益は23億円。最も売上比率の高いセグメントは全体の48.9%を占める通販事業で、次がeコマースの25.7%、そして、ソリューション事業19.5%の順だ。

主力の通販事業における最大の強みは、商品企画・販売・フルフィルメントを含めた一連のビジネス展開に加え、全国の生協との独自のネットワークによる安定した事業基盤を構築していることにある。

生協との取引開始は1971年。全国に127ある地域生協は、それぞれが独自性をもった個別のシステムを採用する。スクロールの場合は、長年個々の生協とシステム構築を行ってきたが、それは一朝一夕でできるものではない。

「常時カタログを配布する生協は80~90程ですが、近隣の比較的大きな地域生協に商品の供給支援を受けているところもあり、そうした生協にも我々のカタログは届いていますので、実質的には90数%くらいのカバー率になると思います。現在は、全国の生協組合員に毎週のべ800万~850万部のカタログをお届けしています」(鶴見知久社長)

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