キューブシステム 【2335・プライム市場】

5月に新中期経営計画を発表
クラウド・企画型ビジネスの成長図る

キューブシステムは、独立系システム開発企業である。金融、流通、通信、製造、小売りなど、幅広い業界にITシステムを提供する。売上の7割を野村総合研究所、富士通などの案件が占め、安定的な成長を続けてきた。同社は来年会社設立50周年を迎える。今年5月に新中期経営計画を発表した同社中西雅洋社長に話を伺った。
キューブシステム-中西 雅洋

中西 雅洋(なかにし まさひろ)

社長

1958年11月生まれ。82年野村総合研究所に入所。2002年同社流通・社会ソリューション部門事業企画室長、09年中部支社副支社長。17年キューブシステム執行役員に就任。常務執行役員を経て、20年6月、代表取締役社長執行役員兼CDOに就任(現任)。

多様な業種から得た知見と
『総員営業主義』が強み

キューブシステムは、情報サービス大手企業と連携して多種多様な業界でシステム開発を行なっている。エンドユーザーの顧客は金融3割、流通3割、通信2割、その他2割と特定の業界に偏ることなくバランスもいい。長年にわたり深められてきた信頼関係、顧客への知識、ノウハウが同社の強みとなっている。また、同社が掲げているのが『総員営業主義』。専門の営業部隊はなく、エンジニアが営業も行うのだ。

「当社のエンジニアは技術一辺倒ではありません。目線を上げ、顧客の業界や業務、課題を理解したうえでIT技術をどう組み合わせていくかを提案する。営業とエンジニアを分けないことでエンジニア自身が顧客と深く接し、現場で知見を得ることが可能です。その積み重ねが、当社の技術力や提案力に繋がっていると考えます」(中西雅洋社長)

足元の業績は2021年3月期の売上高が147億8800万円(前期比0・5%増)、営業利益は11億7400万円(同22・5%増)と昨年からのコロナ禍でも収益を落としていない。

「先行きが見えない中、企業の多くがIT投資を鈍化はさせてもゼロにすることはありませんでした。投資を控えめにする企業にも当社エンジニアが信頼され安定的に案件が確保できたこと、コロナ禍だからこそDX化を進めITに積極投資をする企業に対しては、案件をきちんと取れたことが今回の業績に繋がりました」(同氏)

有料会員限定

続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。

ログイン 会員登録 SEARCH