創業100年の肥料業界代表
片倉コープアグリは、草花や野菜などを育成させるのに不可欠な「肥料」の国内トップ級メーカー。原料を化学的に造粒した「化成肥料」や「液状肥料」、原料を物理的に混合した「配合肥料」など多様な製品を手掛けており、2019年時点の販売銘柄数は3800品目を超える。
業界首位級を誇る同社の強みは、全国に点在する工場と営業拠点にある。片倉コープアグリは、果樹・園芸用肥料に強い「片倉チッカリン」と、米麦用肥料が得意の「コープケミカル」が15年に合併して設立。2社は商圏や取扱製品がほぼ重複していなかったため、この統合で規模が一気に拡大した。現在の肥料工場数は、北海道から九州まで13カ所。各所でそれぞれの土壌や気候に合わせた肥料を開発・販売し、シェアを獲得した。
「肥料は一般的に地産地消の製品です。それぞれの土地に合った肥料を作るには、特性やニーズに合った配合や開発が必要。搬送にかかるコストなども考慮すると、現地で開発・製造・販売を行うことが最も効率的です。当社は2社をルーツに持つため、全国拠点と幅広い製品群を保有している。これは大きな優位性といえますね」(小林武雄社長)
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