はせがわ 【8230・スタンダード市場】

3期連続増収計画の仏壇・墓石の販売最大手
店舗改革と顧客に寄り添うPLS事業を推進

はせがわは仏壇・仏具の販売最大手だ。長年放映してきたテレビCMにより、関東での知名度は9割以上。全130店舗に年間約80万組が訪れる。業界全体が縮小傾向にあるなか、2023年3月期の売上高は前期比9・6%増の216億800万円、営業利益は同33・3%増の17億6900万円と2期連続増収増益を達成した。21年4月、営業畑出身の新貝三四郎社長の就任直後から本部の管理体制を見直し、各店舗を現場の判断で能動的に運営する「現場裁量」の割合を拡大。従業員のやる気を引き出し、売上増に繋がっている。
はせがわ-新貝 三四郎

新貝 三四郎(しんがい さんしろう)

社長

1963年8月生まれ、長崎県出身。1986年、はせがわに入社。2009年4月に葬祭事業グループ開発部長、13年6月に執行役員兼マーケティンググループ東京営業部長、20年6月に取締役兼上席執行役員営業グループ長などを歴任し、21年4月、取締役社長兼営業グループ長に就任(現任)。

2期連続増収増益
業界けん引するトップ企業

仏壇・仏事に関する消費者意識は昨今、変わりつつある。死亡者数は増えている一方、仏壇を持たない、もしくは位牌を作らない、戒名をもらわないという人が増え、樹木葬や散骨といった新しい埋葬方法も徐々に広まり、業界は縮小傾向にある。こうした中、はせがわでは2023年3月期の売上高が前期比9・6%増の216億800万円、営業利益が同33・3%増の17億6900万円と前期に引き続き増収増益を達成。仏壇の成約基数は、22年度に初めて全店舗合計で3万基を超えた。

同社は1929年、福岡県で仏壇・仏具の販売からスタートした。当時、業界では画期的だった製販一体方式で「高品質・低価格」の商品を実現。その後も車での来店客を取り込むためにロードサイド型の店舗網を展開するなど、常に業界をリードしてきた。97年からは墓石の販売も開始、現在はセグメント別売上で仏壇・仏具が71・3%、墓石は21・3%を占める。

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