やまや 【9994・スタンダード市場】

酒類販売業界のトップシェア 47都道府県出店に向けエリア拡大中

 直輸入・直販の酒類販売店「やまや」を約351店舗展開するやまや。酒類に公定価格があった70年代、業界に先駆けてディスカウント販売を始め、事業を拡大してきた。47都道府県に出店する目標を掲げる。コロナ禍で落ち込んだ外食事業は、インバウンド団体の取り込みなどで持ち直しを図っている。
やまや-佐藤  浩也

佐藤 浩也(さとう こうや)

社長

1966年8月生まれ、宮城県出身。89年4月やまや入社。2002年営業部長、06年執行役員、13年取締役専務執行役員営業部長、15年チムニー取締役(現任)、17年コルドンヴェール取締役(現任)、20年代表取締役社長に就任(現任)。

約7000種類の品揃え
中間流通なしの直輸入・直販

「やまや」は「酒類を中心とした嗜好品の専門店」として世界40カ国からワインやパスタといった食材約7000種類を品揃える。全国29都府県に351店舗(2023年3月末時点)を展開し、酒類小売業界で1位の売上高を誇る。

この「酒販事業」の特徴は直輸入・直販の「ワールドリカーシステム」だ。国内の中間流通を通さずに、直接、海外メーカーから商品を大量に仕入れる。あわせて国内の酒類も取り扱う。

商品の保管と流通も効率化している。海外から到着した商品は大型トレーラーで陸送し、オートメーション化した自社の物流センターの倉庫に保管。その後、各店舗・取引先からの受注データにより、自動的に商品がピッキングされ、ただちに出荷・配送される。

「外食事業」として居酒屋も展開している。海鮮居酒屋『はなの舞』などの「チムニー」と「つぼ八」を子会社として抱える。

直近の2023年3月期連結決算は、売上高が1527億6400万円(前期比6・5%増)、営業利益は28億3700万円(同341・1%増)だった。同期の売上高の約85%を「酒販事業」が占める。

「コロナ禍を経て質の高い酒が飲まれるようになり、客単価が上がりました。若い人の酒離れもトーンが変わっています。ボードゲームで遊びながら飲むなど、酒が身近になっているようです」(佐藤浩也社長)

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