金融市場の通貨の認識・識別技術で伸長
同社の2019年3月期の連結売上高は2357億6200万円、営業利益は205億7600万円。主力は、銀行などの金融機関向けの窓口用入出金機や現金・小切手を計数、集計、整理する出納システムだ。またスピーディーに100枚単位で小束を作成する紙帯幣封、50枚の硬貨を一瞬で包装する硬貨包装機など、様々な製品を開発する。煩雑な金融業務のバッグヤード支援で、事業を伸長してきた。
─1950年の国産初の硬貨の計数機以来、通貨処理機の市場を現在まで牽引してきました。
三和 金融機関さん向けに様々な製品を開発してきました窓口用入出金機では、世界で6割のシェアを持っています。
─通貨処理機は現金に欠かせないインフラですが、一方、近年、世界でキャッシュレス化が進む現状をどう見ますか。
三和 現金…紙幣や硬貨は国の信用の根幹をなすもの。国によってそのボリュームは違いますが、100%キャッシュレスとはならない。必ず現金は残り続けるのではないかと思っています。そしてお金がある限り、商売ができると思っています。もちろん、現在は、当社でもキャッシュだけでなく、ノンキャッシュの部分も扱っています。
─クレジットカードやICカード、QRコード、アプリなど決済の多様化は、今後も普及していくでしょう。
三和 当然、当社もその機能を増やしていきます。ただ販売店さんの立場でみると、今、キャッシュレスのための端末を置いていろいろな加盟店手数料を払いながら、現金の扱いも残るという、非常に厳しいことが起きているのですね。当社は省人化や省力化、効率化を進め、世界で現金を扱うキャッシュハンドリングコストを低減させていきたいと考えています。
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