全国2000店舗を突破
23年度売上は過去最高更新
100円ショップ「セリア」を運営する同社は、2023年度に直営店・FC店の合計が2000店舗を突破。24年3月期の売上高は前期比5・1%増の2232億200万円で過去最高を更新した。一方で、これまで営業利益率10%台を維持し、業界でも突出した高水準の利益については、前期比2・1%減の151億2100万円、売上高営業利益率は同0・5%減の6・8%となった。
河合映治社長は、営業利益率が6%台にまで下がっているのは、2つ要因があると分析する。
「4%下がったうちの2%は円安によるもので、今後もこの状況は変わらないと思います。もう2%は人件費の高騰ですが、こちらは改善の余地があります。おそらく2~3年で緩やかに回復し、これまでの10%は無理だとしても、8%台には戻ると考えています」(河合映治社長)
コロナ禍以降業界は好調に転じ、各社の店舗が増えたことで、1店舗あたりの売上が減少、利益率が低下した。また他社は100円以外の商品を強化してきたことで、100円商品自体の競合が少なくなってきたと言う。
「今、業界全体で約9000店舗あり、当社の2000店舗を除くと競合が7000店舗あります。その中で、競合の売場面積の約20%は100円以外の商品になっています。単純に考えても、競合での100円商品の面積が7000店×0・2割で1400店分落ちていますので、競争緩和に働いていると感じています。他社は1個100円で売っていたものを200円、300円にし、客単価で売上を取っている。その分当社には、100円商品を求めるお客様の流入があるという形になってきています」(同氏)
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