「ハルメク」誌で顧客開拓
物販事業が収益の柱
「心と体の休ませ方」「やめてみたらラクになったこと」「〝毎日にときめきをくれるワンピース”」─。
「ハルメク」の10月号のページをめくると、そんなタイトルが目に飛び込んできた。
同社は、雑誌「ハルメク」などでシニア女性に役立つ情報を提供する「情報コンテンツ」、オリジナル商品を開発し自社ECサイトやカタログ、店舗を通じて販売する「物販」、講座や旅行、イベントなどのサービスを提供する「コミュニティ」の3つの事業を連動させたビジネスモデルが特徴だ。雑誌を中心に顧客を開拓し、記事と連動した商品の販売や関連イベントを開催することで、顧客単価やハルメクブランドに対するロイヤリティを高めている。

▲同号特集ページの一例
2024年3月期の連結業績は、売上高314億1500万円、営業利益8億5700万円。雑誌と物販を含む「基盤事業」が96%を占め、その他にシニア企業向けマーケティング支援の「法人事業」と、新たなターゲットであるプレシニア向けの「先行投資事業」がある。基盤事業の内訳は、情報コンテンツが約11%、ハルメク物販が約64%、ハルメクより年齢層が上のシニア向けの通販事業「ことせ物販」が約25%と、物販が売上の8割以上を占める収益の柱となっている。
「以前は新規のお客様の獲得を雑誌に依存していましたが、今は新聞広告やECサイトで掲載した商品から入るお客様の比率が大きくなっています。最近は百貨店内の店舗に来ていただいたお客様がハルメクを知り、会員登録していただくことも増えています」(宮澤孝夫社長)
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