情報更新・管理に年120億円
顧客に合わせて地図情報を加工
同社の創業は1948年。住宅地図の出版が祖業だ。80年代から地図のデジタル化を行い、90年にはカーナビ用地図の提供も開始。同社2本目の柱が誕生した。2008年の髙山社長就任後、それまで別々に収集・管理していた各種地図データベースを集約・統合して一元管理する「時空間データベース」の構想に着手。これを機に同社がミッションとして掲げる「知・時空間データベースによる現実世界のライブラリー化」が始まった。近年ではIoTの普及に伴う技術の進化や顧客ニーズの多様化に合わせ、高精度地図の研究・開発や、自動運転・先進運転支援やドローンといった先進分野への取り組み、企業の業務課題を解決するソリューションサービスなど、多角的に事業を展開している。「当社では毎年120~130億円をかけてデータベースの情報を収集・更新しています。そして情報を構成・仕分けしてライブラリー化し、ユーザーごとに最適な形で提供しています。地図と一言で言っても、今は昔と違い、汎用性の高い地図を皆に提供すれば良い時代ではありません。利用用途、そして精度・鮮度などユーザーごとに異なる優先順位に合わせた、パーソナライズ化した位置情報サービスが求められています。たとえば道路情報一つとっても、歩道や段差の有無といった形状を伴う情報や、生活道路といった属性情報などを区分してストックし、ユーザーごとに必要とする情報を提供しているのです」(髙山善司社長)
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