自社ポータルサイト
「カーパーキング」で集客
アズームの2021年9月期の業績は、売上高49億7400万円、営業利益5億700万円。
事業の主力は売上比率98%を占める遊休不動産活用事業だ。収益の柱は2つあり、ストック型の駐車場サブリースサービスが売上比率86%、フロー型の駐車場紹介サービスが売上比率約10%を占めている。
駐車場サブリースサービスは、借り手のない月極駐車場を同社が賃料保証して一括で借り上げて転貸する事業。受託している駐車場台数の9割以上が機械式駐車場だ。昇降機など機械的に上下または左右に出し入れする構造で、2階・3階建てや地下に設置される。省スペースで複数の自動車が駐車可能となり、都心部のマンションなどに多く採用されている。
都市部では、大規模な建築物には駐車施設を附置することが条例で定められている。この附置義務駐車場は全国に約344万台あるが、都心のマンションなどで空きの多い状態が続いており、約2割が空きスペースになっている。理由の1つは、車を持たないマンション居住者が増えていること。また近年は新車のボディが大型化しており、古い機械式駐車場の駐車スペースには入らないため空いているケースが多くなっているという。
同社は、機械式の空き駐車場が全国に約60万台あると見ており、そのうちの約1万6800万台(22年6月末時点)を受託している。集客の武器は自社ポータルサイト「カーパーキング」だ。約4万件の駐車場情報を掲載した国内最大級の月極駐車場検索サイトであり、車室数や賃料など直近の駐車場情報を提供している。
「サブリースサービスは、賃料収入を安定的に獲得できるストックビジネスです。当社がリーシングに強いのは、システムを自社開発していることと、ユーザーを重視した質の高いサービスを提供していることにあります。来期(23年9月期)は今期以上の受託台数獲得を目標としています」(菅田洋司社長)
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