駒井ハルテック 【5915・プライム市場】

橋梁・鉄骨の両輪で社会インフラ支える
収益力向上と環境事業加速で業績拡大へ

駒井ハルテックは、鉄骨など鋼構造物の設計、製造、施工を手掛ける橋梁、鉄骨専門の大手ファブリケーターだ。橋梁と鉄骨の2事業を軸に展開しながら、国内で唯一の中型風車メーカーとしてインフラ環境事業にも取り組む。金属業界全体で材料価格の高騰が大きな問題になるなか、中村貴任社長は「収益力向上が今期の勝負」と話す。
駒井ハルテック-中村 貴任

中村 貴任(なかむら たかひで)

社長

1960年1月生まれ。83年大阪市立大学商学部卒業後、駒井鐵工所(現駒井ハルテック)入社。2005年財務部長、09年執行役員、13年管理本部長、14年取締役、18年専務取締役兼専務執行役員、20年代表取締役専務兼専務執行役員、21年代表取締役社長(現任)。

業界トップの施工実績
建築・土木両方手がける

駒井ハルテックは、1883年創業の駒井鉄工と1921年創業のハルテックが、2010年に合併して誕生した。主な事業セグメントは、「橋梁事業」「鉄骨・鉄構事業」「インフラ環境事業」の3つがある。22年3月期の連結業績は、売上高295億5200万円、営業利益15億1000万円。売上構成比率は、橋梁が41・9%、鉄骨が55・8%と2事業を軸に展開している。

業界トップクラスの施工実績を誇る橋梁事業は、鋼橋の設計、製作、現場施工をワンストップで担う他、橋梁の維持補修、耐震補強工事まで総合的なサービスを提供する。受注の8割以上が公共事業で、明石海峡大橋をはじめ道路橋、鉄道橋など数多くの実績を持つ。

鉄骨事業では、国土交通省が認定する国内最上級「Sグレード」の工場を保有し、超高層ビルの難易度の高い鉄骨製作を手がけている。Sグレード認定工場は全国でも19しかないが、同社では富津と東北の2工場で認定されている。施工実績は、東京スカイツリー、新国立競技場など著名な大型案件に数多く参画する。

「橋梁と鉄骨の両方をやっていることが我々の強みです。近年の都市開発では、ビルと地下鉄など土木建築一体工事が多い。当社では技術的にも建築と土木で補完しあえます」(中村貴任社長)

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