工業用精密ねじ・自動ねじ締め機メーカー 日東精工 【5957・プライム市場】

締める技術”併せ持つ工業用精密ねじトップメーカー 約180の特許品などでEV関連需要取り込み図る

 日東精工は、ねじ製品(工業用ファスナー)を中心に、自動組立機械などの産業機械、計測・検査装置などを提供する。主力のファスナー事業は、極小・精密ねじからボルト・ナット類まで多種多様な締結部品を9万種類以上手掛け、年間250億本以上を安定供給。2022年12月期は2期連続で過去最高売上高を更新、今期も増収を見込んでいる。
日東精工-荒賀 誠 

荒賀 誠 (あらが まこと)

社長

1968年10月生まれ、京都府出身。関西大社会学部卒、91年日東精工入社。2020年常務取締役、常務執行役員経営管理部門担当。21年代表取締役常務執行役員経営管理部門担当。22年代表取締役専務執行役員経営管理部門担当兼サステナビリティ推進室長兼日東公進代表取締役社長。23年代表取締役社長兼COO(最高執行責任者)兼経営戦略本部本部長に就任(現任)。

ファスナー事業売上7割
産機事業は利益率高い

日東精工は、ねじ(工業用ファスナー)をはじめとする幅広い締結部品を生産する「ファスナー事業」と、ねじを自動で締め付ける自動組立機などの「産機事業」の2軸を主力とする。ねじとねじ締めの〝締結技術〟において高度な技術力を持つ。

2022年12月期の業績は売上高440億2100万円。セグメント別売上高は、ファスナー事業が321億9900万円で売上比率は7割、産機事業は売上比率約15%の売上高65億1500万円となった。一方、営業利益は29億3100万円。内訳はファスナー事業が16億4800万円で構成比約6割であるのに対し、産機事業の営業利益は12億2700万円で構成比約4割と高い比率を占めるのが特徴だ。

ファスナー事業では、オーダーメイドのねじや高機能部品を開発製造する。種類は9万種以上に及ぶ。ねじ製造工具や設備を社内生産できる体制も強みだ。東南アジアや中国などに生産拠点を展開し、海外売上比率は3割を占める。

産機事業は、ねじ締め機やねじ締めロボットなどを提供する。ねじ締め機単体から大型組立ラインまで対応。自動車関連、電機、電子機器など幅広い業界で採用されている。

「ねじ製品と、ねじ締め機の両分野を手掛けているのは国内で当社が唯一です。ねじは『産業の塩』と呼ばれ、モノづくりには欠かせないものです。当社は独自の研究開発体制により、新商品を次々に市場投入しています。ねじ締め機の産機事業は利益率が高くグループ業績に貢献しています」(荒賀誠社長)

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