グラフィック紙25年60%へ
需要に見合う生産体制構築
同社は、1947年の創業から一貫して紙中心の事業を営む。国内の紙の生産量では7位にランクインする。2022年3月期の連結業績は、売上高901億400万円、営業利益23億5200万円。セグメント別売上高は、主力の「紙・パルプ製造事業」が約8割となる。
主要製品は、印刷用紙や新聞用紙、包装紙、特殊紙など。紙の売上のうち、7割以上をグラフィック用紙が占める。その他、紙の原料となるパルプや、コンビニなどで使われている紙コップの原紙となる板紙、重袋などのクラフト紙も手掛ける。また国産竹100%を使用した竹紙も、国内製紙メーカーで唯一量産をしている。
現在は情報印刷用紙中心の売上構成だが、21年度からスタートした「中期経営計画2025」では、紙パルプ事業の生産体制の再構築を軸に取り組んでいる。具体的には、20年度に75%を占めていた紙に占めるグラフィック用紙比率を、25年度に60%まで低減する。
背景にあるのは、紙・板紙の需要構造の変化だ。
「製紙会社は紙中心で走ってきましたが、紙の使用量が年々減少しています。一方で板紙は堅調に推移しているため、各社板紙にシフトしている。当社としては需要に見合った生産体制を構築しなければならない」(植松久社長)
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