マミーマート 【9823・スタンダード市場】

新業態「生鮮市場TOP!」への転換加速
2022年9月期営業収益は過去2番目

さいたま市に本部を置き、地域密着型のスーパーマーケットを展開しているマミーマートが好調だ。新業態「生鮮市場TOP!」への転換を進め、売上を伸ばしている。この新フォーマットは専門店にも負けない鮮度、品質、価格を訴求。埼玉県を中心とした首都圏エリアの地の利を生かし、未来に向けた大型投資を行うなど積極的な攻めの戦略を推進している。
マミーマート-岩崎 裕文

岩崎 裕文(いわさき ひろふみ)

代表取締役社長

1972年1月26日生まれ、埼玉県出身。94年立教大学経済学部を卒業。96年サンフランシスコ大学でMBAを取得。98年マミーマートに入社。2002年常務取締役、06年代表取締役副社長に就任。08年代表取締役社長に就任(現任)。

広域商圏・生鮮強化型店
料理好きの客もターゲット

同社は、1965年に岩崎商事株式会社を設立。88年にマミーマートに商号変更し、自社工場や物流センターを備えた中堅スーパーとして発展を遂げた。2022年9月末現在で埼玉51店舗を核に千葉、東京、栃木、群馬に計78店舗を展開する。

同社は近年、主力の「マミーマート」から、新フォーマットである生鮮品を強化したディスカウント型の「生鮮市場TOP!」への転換を進めている。

現在、埼玉・千葉・東京に19店舗を展開。コンセプトは「行くのが楽しくなる食の専門店」だ。広域商圏型であり、一般客だけでなく〝料理好き〟の客もターゲットにした店舗作りに注力。生鮮品は抜群の鮮度と品揃えにこだわり、日配品とグロサリー(一般食品・雑貨)はEDLP(エブリデイ・ロープライス)で地域一番価格を打ち出している。

また、需要の高い惣菜に注力。味と素材にこだわった商品開発を行い、全国のスーパーなどが参加する「お弁当・お惣菜大賞」では、10年連続受賞・業界最多90品が入選している。

2022年9月期の業績は、営業収益1330億200万円と過去2番目となった。この期から新会計基準を適用しており、適用前と同じ基準の場合は営業収益1425億7700万円となり過去最高を更新した。
「業態転換に舵を切ったのは、埼玉はスーパー激戦区であり、生き残っていくにはやり方を変える必要がありました。ディスカウント型は基本的に〝損して得取れ〟のやり方。清水の舞台から飛び降りる心境でスタートしました」(岩崎裕文社長)

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