リンクアンドモチベーション 【2170・プライム市場】

従業員エンゲージメント市場のトップランナー
自立的個人×組織変革で生産性向上を実現

リンクアンドモチベーションは、独自で開発した基幹技術『モチベーションエンジニアリング』を用いて企業の組織課題解決、人材開発支援などを手掛けるHR系のコンサルティング会社だ。日本で初めて従業員のエンゲージメント(会社と社員の相互理解・相思相愛度合い)に着目し、伸長著しいエンゲージメント市場において、5年連続で売上シェアトップを誇る。今期は過去最高の営業利益40億円を見込んでいる。創業者の小笹芳央会長に業績好調の理由や今後の展望等を聞いた。
リンクアンドモチベーション-小笹 芳央

小笹 芳央(おざさ よしひさ)

会長

1961年5月生まれ、大阪府出身。86年3月、早稲田大学政治経済学部卒業、4月リクルート入社。 組織人事コンサルティング室長、ワークス研究所主幹研究員などを経て、2000年にリンクアンドモチベーション設立、同社代表取締役社長就任。13年1月、代表取締役会長に就任(現任)。

独自の基幹技術を活用
SaaSモデルで収益確保

リンクアンドモチベーションは、個人の意欲喚起、組織活性化を促進する基幹技術『モチベーションエンジニアリング』を活用し、企業の組織課題の解決、従業員の成長支援などのコンサルティングなどを行っている。事業は大きく3つの領域で構成され、2021年度の売上構成比では『組織開発ディビジョン』が33%、『個人開発ディビジョン』が22%、『マッチングディビジョン』が45%を占めている。

祖業である『組織開発ディビジョン』は、同社が開発した『モチベーションエンジニアリング』を使い、従業員のモチベーションを成長エンジンとする“モチベーションカンパニー”創りを支援する。具体的には『モチベーションクラウドシリーズ』という従業員エンゲージメントの状態をスコア化するSaaSモデルを導入し、現状を把握。その結果によって、同社がトレーニングプログラムの提供など、改善のためのコンサルティングを行う。加えて近年、従業員エンゲージメントのスコアを、人的資本に関わる指標として開示する企業が増加。また、同社はIR支援として、開示のための統合報告書や株主通信の作成支援なども手掛けている。

「『モチベーションクラウドシリーズ』では従業員の方にクラウド上で無記名で給与や企業理念、戦略、上司との関係性などの項目に記入いただき、当社が膨大なデータベースを基に偏差値化してスコアを算出します。また同じ業界や同規模の企業と比較した特徴等もお示しします。クラウドは月額課金、コンサルティングは実施レベルで料金がかかります。22年12月期のクラウドの月会費売上は前年比133・0%の3億2000万円と伸長を見込んでいます」(小笹芳央会長)

現在の顧客数は、保険・通信・建設・製造などの名だたる大手企業から中小ベンチャーまで約1800社。創業以来に蓄積されたデータは22年9月末時点で延べ9660社、289万人分に及ぶ。

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