独自スキームの倉庫開発で
延床面積約25万坪を保有
同社の事業は「物流事業」が売上高の9割強、営業利益6割程度を占めている。一方不動産は売上高では全体の3%に留まるが、営業利益は4割に上る。
物流事業は、祖業の小口多頻度配送から長距離輸送に至るまで、幅広い。もともとのグループ個社の特性を活かした専門性の高い輸配送・保管・入出庫・流通加工・通関・国際輸送などをワンストップで提供できるのが強みだ。関連・協力会社と合わせ約8000台のトラック部隊をはじめ、JR貨物・フェリー・航空などによる輸配送ネットワークを国内、ならびに世界50カ国で展開している。
その特徴は、3PLサービス(※1)が売上高の55%を占めて多いことだ。
「当社はグループ全体の総合力で、多種多様な顧客の希望に沿った物流サービスを展開しています」(鎌田正彦社長)
一方、不動産事業は、3PL実現のための物流施設開発と流動化を主軸に、首都圏などのローサイド店舗・マンション・オフィスなどの賃貸不動産管理なども手掛ける。現在までに自社開発した物流施設は24棟、延床面積約25万坪に及ぶ。
施設開発には巨額な費用がかかるが、同社は物流事業のライセンス保持者に適応される物流効率化法を利用し、デベロッパーなどでは建築物を建てられない『市街化調整区域』の土地を安価で購入し、倉庫を建設。一定期間稼働後に売却して売却益を回収し、次の投資に充当する独自のスキームを確立、運用している。
「売却後の倉庫も、そのまま賃借契約して3PL事業を継続し、資料も入る。それを繰り返すことで、相場より安い賃料で提供できる倉庫が増えていきました」(同氏)
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