北海道寒冷地農業の振興と国内甘味資源確保に貢献
同社はてん菜を原料としたビート糖の国内生産量トップで4割強のシェアを持つ。砂糖の原料は2種類あり、ひとつはビートやサトウダイコンとも呼ばれているてん菜、もう一つがサトウキビだ。砂糖は人工甘味料と違い、植物に含まれる自然の成分から不純物を取り除き結晶化する。コクと風味が特長だ。砂糖生産量のうちてん菜が占める割合は世界で約20%、日本では30%強。寒冷地で育つてん菜の栽培地は日本では北海道のみだ。
「古来、日本では四国で竹糖を原料とする和三盆などはありましたが、本格的に砂糖文化が広まったのは明治3年にてん菜種子が海外から持ち込まれた折からです。その後、第一次世界大戦勃発により砂糖価格が暴騰します。国内砂糖生産体制の確立と北海道寒冷地農業の振興を目的とした国策から、てん菜栽培がスタートしました。それを担ったのが当社です」(石栗秀社長)
同社は道内の契約農家からてん菜を全量買い上げ製造・販売している。販売先は9割が業務用で食品・飲料・菓子原料として製造に使われる。1割は家庭用である。
有料会員限定
続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。