企業間のやりとりを電子化
年間流通金額は11兆円超
商談・見積り・受発注・請求・支払/入金といった企業間取引の工程は、これまで対面や電話、FAX、郵便などで行われてきた。しかし、「対面だと都合がつきにくい」、「電話だと証拠が残らない」、「FAXだと送信エラーやミスが起こりがち」、「郵便では時間がかかる」などデメリットも多く、非効率になりがち。同社ではこれらを解消する手段として企業間取引を電子上で行う「BtoBプラットフォーム(以下PF)」を提供している。
前期業績は、売上高が前期比11.8%増の85億円、営業利益が同4.9%増の24億円。セグメント別の売上高は、「B toB─PF FOOD」事業(以下FOOD事業)が8割を占めた。
同事業のターゲットは飲食業界。外食チェーンやホテルといった「買い手」と、食品卸業者や食品生産者などの「売り手」を繋ぐビジネスモデルで、主に2つのサービスを展開する。
1つ目は、PF上で買い手が売り手に食品発注できる「BtoBプラットフォーム 受発注」。PCやスマホなどから使用できるため、買い手は場所や時間を選ばず発注可能なのが特徴だ。履歴の保存やレシピ情報の一括管理、原価率の算出など、様々な活用方法がある。
「利用企業数は約4万社。年間流通金額は1・8兆円に上ります。外食産業の市場規模は約24兆円といわれますが、その3割が食材だとすると、単純計算で7兆円。つまり、日本の外食産業で使われている食材の2~3割が当社のPF上で売買されていることになります」(長尾收社長)
2つ目が、「BtoBプラットフォーム 規格書」。同PFでは、農林水産省が決めた標準商品規格書に沿って130万食品以上の成分やアレルギー、原産地などを管理。買い手と売り手は食品検索や規格書共有、取引先マッチングなどができ、1万社弱が利用している。
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