萩原工業 【7856・プライム市場】

合成樹脂繊維のトップメーカー
ニッチ戦略で高利益製品広げる

岡山県本拠の萩原工業(7856 )は、「フラットヤーン」を素材に様々な製品を作る合成樹脂繊維大手だ。近年は「高利益製品のニッチ展開」で成長。前期(19年10月期)は業績過去最高を更新した。今期から3カ年の中期経営計画では、新素材開発や商圏開拓などに注力。競合他社がいない新市場を技術力で切り開き、高利益かつ安定的な成長基盤を育成する。
萩原工業-浅野 和志

浅野 和志(あさの かずし)

社長

1986年、萩原工業入社。2011年取締役執行役員事業支援部門長。15年取締役常務執行役員合成樹脂事業管掌補佐就任などを経て、16年代表取締役社長就任(現在)。

ブルーシートなど
合成樹脂のパイオニア

合成樹脂繊維「フラットヤーン」とは、ポリエチレンやポリプロピレンのフィルムを短冊状に切断・延伸した糸のこと。萩原工業は、その国内トップメーカーである。

前期業績は、売上高は前期比12%増の296億円、営業利益は同1%増の27億円、営業利益率は9・2%。セグメント別に売上高をみると、フラットヤーンやその織物、最終製品などで構成される「合成樹脂加工製品事業」は8割となった。

同事業で扱う商品点数は、何万種類にも及ぶ。「糸ひとつとっても、色、太さ、重さ、など様々な製品があります」(浅野和志社長)

用途別に同事業を分けると、①産業資材(総売上高の34%)、②シート・建築資材(同21%)、③生活資材(同21%)、④その他(同4%)、の4カテゴリとなる。

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