水処理エンジニアリング事業
売上比率8割強占める
オルガノの社名は、創業者の丸山正武氏が飲料水確保の研究に用いたイオン交換樹脂の学名「オルガニックゼオライト」に由来する。1946年の創業から一貫して「水」に関わり、様々な産業分野に水処理装置・技術を提供。近年では、半導体の製造に必要な超純水の製造装置の世界的大手として知られている。
超純水とは、塩類や有機物などの不純物を極限まで取り除いた純度の高い水のこと。洗い流す力が非常に強く、半導体製造には必須のものだ。この半導体向け超純水の製造装置メーカーは世界に数社しかなく、国内では同社と栗田工業、野村マイクロ・サイエンスの3社が業界上位を占める。
同社の2021年3月期の連結業績は、売上高が過去最高の1006億3800万円、営業利益は95億7900万円。主力は売上の8割強を占める水処理エンジニアリング事業だ。
同事業の21年3月期売上高は824億円。顧客の要望に応じて純水・超純水製造設備、排水処理・排水回収設備などを新規で納入するプラント事業と、設備を納めた後に運転、管理、メンテナンスを行うソリューション事業の2領域があり、売上比率はプラント事業が47%の390億円、ソリューション事業が53%の433億円となっている。
「特に半導体関連の超純水製造装置は、納めた後も安定して動かし続けることが非常に重要であり、設備の運転管理やメンテナンスが欠かせません。そういったサービスをソリューション事業と呼んでいますが、その比率が年々増えてきています。また、プラントを納める事業は価格競争が厳しいですが、一旦納めた後は水質保証の面から当社が継続して運転管理を担うので、競争が少なく安定した収益を得ることができます」(内倉昌樹社長)
有料会員限定
続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。