カワニシホールディングス 【2689・スタンダード市場】

医工連携を推進する医療機器商社
医療現場とものづくり企業との懸け橋に

岡山県を拠点に西日本を中心とした販売網を築いている医療機器商社がカワニシHD(2689)だ。2020年6月期の売上高は1079億円。今年3月に東京証券取引所市場第二部から同市場第一部銘柄に指定された。近年は医工連携に力を入れ、医療現場のニーズを元にメーカー・ものづくり企業や地域産業支援機関と連携して新製品開発に繋げる役割を果たしている。
カワニシホールディングス-前島 洋平

前島 洋平(まえしま ようへい)

社長

1967年2月5日、岡山県生まれ。91年5月医師免許取得、岡山大学医学部附属病院内 科研修。97年3月同大学大学院修了(医学博士号取得:腎臓内科学)。米国に研究留学後、同大学医学部助手・講師を経て2011年11月同大学医歯薬学総合研究科教授に就任。14年9月、カワニシホールディングスに入社し取締役就任。15年9月、同社代表取締役社長に就任(現任)。18年6月より兵庫県立大学特任教授を兼任。

西日本を主戦場に
年商1079億円

カワニシHDの2020年6月期の売上高は1079億円、営業利益・経常利益は共に9億円。2021年6月期から3カ年の中期経営計画によれば、3期目で売上高1200億円、営業利益19億円を目指している。

セグメントは、医療器材事業、SPD事業、介護用品事業、輸入販売事業の4つだ。セグメント別の売上高構成比は、医療器材事業が879億円と、全売上の81%を占めており、SPDが17%、介護用品が2%程となっている。

来年創業100周年を迎える同社は、岡山県岡山市にある。地域別の売上高比率は、本社を置く中国地方が43.2%。さらに四国地方(22.1%)と関西地方(13.2%)を合わせると、西日本での売上は全体の8割弱になる。この他、東北地方は19.3%、関東地方は2.1%という内訳だ。

主な取引先は、地域の基幹病院。大学病院・国公立病院・民間の病院の中でも、手術をするような比較的大きな規模のところが多い。診療科は、循環器、整形外科などの専門性の高い診療科を得意とし、手術で使用する消耗品などの商品を取り扱っている。

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