第3四半期は利益49・8%増
通期目標達成にメド
同社の売上構成比は冷蔵倉庫が26・7%、食品販売が73・3%。食品販売で売上を、冷蔵倉庫で利益を担うビジネスモデルで長年展開してきた。
冷蔵倉庫事業では、港湾や道路・産地・消費地など、食品供給の要衝に冷蔵倉庫を建設。国内49拠点、タイ5拠点で、100万トン超の収容能力を有する。業界では最大手のニチレイに、同社とマルハニチロ物流が追随している形である。
食品販売事業では、国内・海外子会社において、水産品を中心に農畜産品の加工・販売・輸出入を行なっている。
強みは、国内外の商品ニーズに的確に対応する調達力だ。北欧や東南アジア・北南米・豪州など各地でネットワークを構築し、何千トン単位で農畜水産物を調達するほか、国産品の輸出も行なう。また上場企業では珍しく、気仙沼や長崎などの水揚げ港での買参権を持っており、毎日競りで水産品を調達。買い付け・凍結・保管・販売だけでなく、海外で製品化して逆輸入するなど、多角的に事業を展開している。
22年9月期第3四半期決算は、売上高845億3100万円(前期比1・8%増)、営業利益35億8700万円(同49・8%増)で着地した。利益の大幅増の一因には食品販売事業の黒字化がある。
「以前はブローカー業に特化していたため、相場による波がありました。20年以降、在庫コントロール化をはじめとした販売体制の再構築、子会社の吸収合併による組織改編、社員の意識改革を行なってきた。就任2年目で芽が出始め、3年目の今年、取り組みが成果を出し、数字に表れてきました」(松原弘幸社長)
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