BuySell Technologies 【7685・グロース市場】

全国対応の出張訪問買取サービス「バイセル」展開
オークション事業を買収、テクノロジー戦略を加速

終活ニーズを持つシニア富裕層をターゲットとし、着物、切手、貴金属など高価格帯商材の出張訪問買取サービスで成長しているのがBuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)だ。大手広告会社出身の岩田匡平氏が2017年に社長に就任して改革を行い、19年12月に東証マザーズに上場した。買収したオークション事業の拡大などに注力し、21年12月期の経常利益22億円(前期比138.4%増)を目指す。
BuySell Technologies-岩田 匡平

岩田 匡平(いわた きょうへい)

社長

1984年5月29日生まれ、静岡県焼津市出身。東京大学工学部システム創成学科卒。2008年に新卒で博報堂に入社。資本力の弱い企業に対する広告代理店及び媒体社の向き合い方に疑問を持ち、中小、ベンチャー、スタートアップ企業に特化したマーケティングコンサルティング会社を14年に創業。16年6月にバイセルテクノロジーズのマーケティングコンサルティングを開始し、同年10月に取締役CSMO(Chief Sales & Marketing Officer)として同社に参画。17年9月に代表取締役社長兼CEOに就任(現任)。

「肩の荷を下ろしたい」
シニア層のニーズに対応

バイセルテクノロジーズは、着物、切手、貴金属、時計等のラグジュアリー商材を、出張訪問買取を中心とした多様な買取チャネルで買い取り、オークションやEC、催事などで販売するリユース事業を展開している。

積極的なテレビCMで集客。主力は、顧客の自宅に社員が直接出向いて商材を買い取る「出張訪問買取」サービスだ。約150人の自社コールセンターにて査定依頼の各種問い合わせに対応し、出張査定員が自宅を訪問する。査定員は約300人を全国12拠点に配置し、査定費用や出張費用などをすべて無料で提供するワンストップ体制を強みとする。

顧客層は50代以上のシニア富裕層が75%を占めている。サービス利用の理由は、遺品整理、生前整理、自宅整理での利用者が6割以上だ。

「当社の経営戦略の根幹は、シニア層の『生活をミニマイズして肩の荷を下ろしたい』というニーズに立脚しています。着物の場合、タンス1棹分を一気に処分したい、切手はアルバム数十冊を整理したいというお客様がターゲット。女優の木村佳乃さんを起用したテレビCMが好評で、問い合わせは年間約30万件に拡大しています。このうち、実際の訪問に至るのは約7割の21万件程度。これは、問い合わせの中には価格だけ教えてほしいというお客様もいらっしゃり、実際に自宅へのご訪問とならない場合も含まれるためです」(岩田匡平社長)

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