すららネット 【3998・グロース市場】

低学力の児童・生徒向け学習教材「すらら」提供
コロナで在宅学習の需要増え、導入数が大幅拡大

すららネットは、eラーニング教材「すらら」の開発・提供を行う企業だ。学力の低い生徒でも理解できるように工夫した同教材を、主に塾や学校に提供するビジネスモデルを展開。コロナを機に在宅学習の需要が高まり、2020年12月期は売上高、営業利益とも過去最高となった。今期(21年12月期)は増収減益の見込みだが、長期的には教育現場のICT化が進むことから、施策を強化し一層の成長を図っていく。
すららネット-湯野川 孝彦

湯野川 孝彦(ゆのかわ たかひこ)

社長

1960年10月10日生まれ、山口県出身。2003年ベンチャー・リンクに入社し、新規事業担当常務として焼肉の「牛角」、女性専用フィットネス「カーブス」など数多くのフランチャイズ案件に携わる。08年、eラーニング教材「すらら」事業を企画・開発。10年、同事業をMBOにより買収し独立、代表取締役に就任(現任)。

塾業界の問題を解決する
eラーニング教材を開発

すららネットが提供する「すらら」は、インターネットで学ぶクラウド型の学習サービスだ。小学校から高校までの国語、数学、英語、理科、社会の5教科に対応。アニメーションキャラクターが先生役となり、生徒と対話しながら授業を進めるレクチャー機能や、個々の学力に合わせて適切な問題を出すAIドリル機能などを備えており、一人ひとりの理解度に合わせて進める「アダプティブ・ラーニング(適応学習)」を実現している。

「すらら」は元々、低学力の児童・生徒向けの学習教材として開発された。湯野川社長が前職のフランチャイズ支援会社、ベンチャー・リンク在籍時代に東京都内で個別指導塾を経営。塾業界の様々な問題点に突き当たり、その解決策としてeラーニング教材の開発を手掛けた。

「私たちの個別指導塾には学力の低い子がたくさん通ってきていました。その子たちは、本来は毎日通わなければ授業に追いつけないのに、月謝が高額になるので週に1~2回しか通えないなどの理由で成績が上がらなかった。今の世の中にはこの子たちを救うシステムがない、ということはビジネス的には競合がいないブルーオーシャンだ、いっそのこと理想のeラーニングを作ったら解決できるのではないかと考え開発を始めたのがきっかけです」(湯野川孝彦社長)

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