企業EC事業支援で急成長
メーカーの販売事業を代行
2020年12月にマザーズに上場した同社は、「ECマーケティングサービス」と「ECマーケットプレイスサービス」の2つのサービスを展開している。これまで企業のEC展開を1万件以上手がけてきた。21年3月期の業績は売上高が67.2%増(前期比)の87億9700万円、営業利益は209・7%増(同)の5億2600万円と大きく伸びている。
07年の創業とともにスタートしたECマーケティングサービスでは、企業のECコンサルティングや事業支援を担当。EC事業を展開するには、サイト構築・運営、マーケティング、顧客サービス、倉庫保管などさまざまなノウハウが必要となる。同社はこれまで1万件以上の豊富な支援実績を持っており、その知識やデータを基に、月額料金プランでECの行程の一部または複数を支援。ECマーケティングサービスの売上高は17億9200万円(21年3月期)で、全売上高の約2割だ。
一方、売上高の約8割を占めるのは、16年から事業を開始したECマーケットプレイスサービスだ。こちらはメーカーのブランドのEC事業全体を代行している。企業がECを始める時には、個人情報の管理や自社システムとECサイトのデータ連携などに大きな時間とコストを割かれる。同社はメーカーやブランドの公式ECショップとなり、メーカーから仕入れた商品をインターネット経由で一般消費者に販売、配送するまでを一貫で行うので、企業側は負担を軽減できる。21年3月期のセグメント売上高は70億400万円となっている。
「EC市場の約7割を占め成長ドライバーになっているのは、Amazon、楽天などのモール市場ですが、当社の強みはさまざまなECチャネルの出店を支援できることです。例えばAmazonと楽天は顧客が重なりにくいので両方への出店が効果的です。しかし同じ商品でも、ECチャネルが違えばマーケティングや販売方法が大きく変わってきます。当社なら、どんなジャンルの商品であっても、多数のECチャネルにわたって的確なサポートができます」(坂本守社長)
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