買取サイトを約30種類にわたり運営
メディア事業、モバイル通信事業も展開
同社は「ネット型リユース事業」、「メディア事業」、「モバイル通信事業」の3つのセグメントで構成されている。
主力であるネット型リユース事業は、総合買取サイト「高く売れるドットコム」や自社販売サイト「ReRe」の運営、農機具の買取販売(マシナリー)、地域のリユースショップが加盟する集客ポータルサイト「おいくら」の運営からなる。高く売れるドットコムでは、家電、楽器、オーディオ、パソコンなど、品目ごとの買取サイトを約30種類にわたり展開している。
▲高く売れるドットコム
メディア事業では、通信、モノの売買や修理などといった情報を発信するウェブメディアを8サイト運営。メディアで掲載しているサービスを提供する企業に送客し広告収入を得るビジネスモデルと、自社のサービスに送客するオウンドメディアの役割を果たしている。
モバイル通信事業では、高速モバイル通信サービス「カシモWiMAX」やNTTドコモのLTE回線を利用したMVNOサービス「カシモ」を提供している。同事業では年々契約件数は増加しており、24年6月末現在で、回線数は10万件超を数える。
同社の2024年6月期の売上高は190億800万円。内訳はネット型リユース事業が58%、メディア事業は3%、モバイル通信事業が39%を占める。ネット型リユースのサービスにおいては引っ越しや断捨離などのシーンで利用されることが多く、また、モバイルのサービスは新生活を送るユーザーが多いという。共通するのはユーザーの生活の転機に携われることにあり、両サービスを掛け合わせて利用する顧客も一定数存在する。
売上比率が示す通り、稼ぎ頭であるネット型リユースのサービスにより業界での地位を確立してきた同社。創業期は、使い捨てカメラに組み込まれた乾電池を仕入れて、格安でリユースするというニッチサービスを行っていた。
「まだ使える電池が廃棄処分されてしまうのはもったいなく、環境負荷も大きくなってしまう。そのような電池が再び使われるよう、日本一安く買うことができる『格安電池ドットコム』を立ち上げました。現在も当社企業理念の中に『WinWinの関係が築ける商売』という言葉を掲げておりますが、会社設立期からの思いは今も変わっていません。社名にも込めた通り、新しい市場を冒険的に創出していける企業グループとして発展できるよう目指してきました」(小林泰士社長)
有料会員限定
続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。