バイク王&カンパニー 【3377・スタンダード市場】

中古バイク買取サービスで国内首位
「売るなら」から「ことなら」へ転換進む

バイク王&カンパニーは、一般ユーザーから年間約10万台の中古バイクを買い取り、オークションと店舗で販売している。ユーザーの家まで行って査定する「出張買取」のビジネスモデルで業容を拡大。最近では小売注力と買取車の高付加価値化によって業績が好転し、5期連続の増収が目前だ。今後は売買のみならず、メンテナンスなどバイク周辺の事業をさらに拡大していく。
バイク王&カンパニー-石川 秋彦

石川 秋彦(いしかわ あきひこ)

社長

1994年メジャーオート設立、代表取締役社長。98年バイク王&カンパニー設立、取締役会長。11年、代表取締役会長。14年代表取締役社長。15年代表取締役社長執行役員(現任)。18年バイクライフプランニング事業部・コーポレート部門・業務サポート室管掌。21年内部監査室管掌。

バイク人気再燃で追い風
高付加価値車輛買取進む

同社は「バイク王」ブランドで中古バイクの買取・販売を全国展開している。この10月に発表された2021年11月期第3四半期の売上高は197億3900万円(前年同期比20・7%増)、営業利益は14億3500万円(同126・9%増)と好調だ。「コロナ禍で密を避けられるアウトドアブームが広がり、それとともにバイクが見直され、業界全体へ追い風となった。そして当社では16年から小売の強化を進めてきており、それが昨年からやっと成果に結びついたと考えています」(石川秋彦社長)

同社はTVCMなどで広げた知名度をもとに、一般ユーザーから電話やネットを通じ中古バイクの査定・買取依頼を受ける。それに基づき全国63店舗の買取・販売複合拠点から社員がユーザーの自宅を訪問し、買取を行う。同社は年間で約10万台の中古バイク買取を行っているが、そのうち8万台以上が原付二種以上(排気量51cc以上)の「高市場価値車輌」だ。買い取った車両は2つのチャネルで販売する。売上の57・9%を占めるのが、業者向けオークションを介した卸売の「ホールセール」。20年11月期の売上は129億4200万円となっている。その一方、売上の39・3%をあげているのが、全国のバイク王店舗で中古車を小売販売する「リテール」だ。リテール販売額は前期比25・6%増の87億7100万円と大きく伸びている。

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