セック 【3741・プライム市場】

リアルタイム技術を極めた独立系技術者集団
社会インフラから宇宙ロケットまで開発

セックは東大発ベンチャーの先駆けの社会公共、先端分野に特化したソフトウェア会社だ。高付加価値なリアルタイム技術を強みに、モバイルなどの非接触決済から自動車の自動運転、科学衛星などの宇宙分野まで幅広く展開している。高い専門性とコスト削減で、公共入札でも優位制を発揮。前期は売上高、利益ともに過去最高、5期連続の増収増益を果たした。さらに主体的ビジネスを推進し、持続成長を目指す。
セック-櫻井 伸太郎

櫻井 伸太郎(さくらい しんたろう)

社長

1958年3月、東京都生まれ。83年4月入社、2006年上席執行役員、開発副本部長兼プロダクトビジネス推進部長兼研究企画室、16年4月開発本部長(現任)。16年6月取締役、17年11月AMSEC,INC. PRESIDENT、19年4月代表取締役社長就任(現任)。

売上高、利益過去最高
5期連続の増収増益を達成

同社の2022年3月期の売上高は、前期比0・5%増の65億6000万円、営業利益は同5・1%増の10億6200万円、経常利益は同5・0%増の11億700万円、当期純利益は同7・2%増の7億8000万円。売上高、営業利益、経常利益の全てで過去最高、5期連続の増収増益となった。

得意とするリアルタイム技術は汎用性が高く、現在手掛けるビジネスフィールド(以下、BF)は、交通・防衛・医療など社会公共性の高い分野の「社会基盤システム」、科学衛星や惑星探査機など宇宙天文分野とロボットやAIなど先端分野の「宇宙先端システム」、モバイルサービスシステムや次世代エッジデバイスの「モバイルネットワーク」、非接触IC搭載ソフトウェア・MRなどリアリティ技術・クラウドシステムなどの「インターネット」の4つある。近年、宇宙先端システムBFが伸びており、2018年から4年で売上高が約2・5倍になった。直近の売上高構成では宇宙先端システムが37・6%、次が社会基盤システムで33・8%、インターネットが18・8%、モバイルネットワークが9・8%の順となっている。

同社の顧客はBFによって異なるが、誰もが知る大手自動車メーカーから官公庁や各種研究機関、大手通信業者など多岐にわたる。また競合相手もBFで違うが、例えば、社会基盤システムBFの公共入札で、同社は現在、最高ランクの格付けを得ている。大手SIerとの競合になることが多い大規模案件で特に強みを発揮し、安定的な受注を確保できている。

「当社はエンジニアが直接対応しますので、大手SIerのように営業などの販管費がかかりません。良い価格で良い仕事をする会社として認識され、価格競争に巻き込まれず、入札は当社にとって宝の山となっています」(櫻井伸太郎社長)

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