アニコム ホールディングス 【8715・プライム市場】

ペット保険の保有契約件数87万件
「予防型保険グループ」への転換図る

ペット保険の草分け的存在であるアニコムHD(8715)は、窓口精算システムを強みに拡大、保有契約件数は2020年9月末時点で87万件を超えた。コロナ禍においても新規契約獲得を順調に重ね、今期の業績は過去最高となる見通しだ。2019年からは、保険会社としての枠組みを超え、「予防型保険グループ」として成長すべく、次のステージへの移行を始めている。
アニコム ホールディングス-小森 伸昭

小森 伸昭(こもり のぶあき)

社長

1969年5月2日生、兵庫県出身。92年、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)入社。2000年、ビーエスピー(現アニコムホールディングス)を設立、代表取締役社長に就任。17年、AHB取締役(現任)。18年アニコム損害保険取締役・会長執行役員(現任)。同年、アニコムホールディングス代表取締役代表執行役員(現任)。20年、アニコム先進医療研究所取締役(現任)。

15種の動物が引受対象
窓口精算型のペット保険

アニコムの2020年3月期の業績は、経常収益414.7億円、経常利益21.9億円、親会社株主に帰属する当期純利益は15.3億円。セグメントは損害保険事業の単一セグメントだ。今期、2021年3月期の業績は、経常収益456億円、経常収益29億円、純利益20.6億円と、過去最高を見込んでいる。

主力商品は、ペット保険である「アニコムどうぶつ健保」。動物病院の窓口でペットの保険証を提示するだけで、支払額が治療費のうちの自己負担分だけになるという、「窓口精算システム」が特長だ。同保険への対応病院は全国の動物病院の5割以上となる6500病院(※2020年12月末時点)にのぼる。窓口で一旦治療費用の全額を支払い、後日請求を行う従来型のシステムに比べ、飼い主の負担は金銭面、手続き面の両方で軽いというメリットもあり、同保険の契約頭数は順調に伸びている。加入している動物の保有契約件数を見てみると、2014年度の保有契約件数は54万4815件であったのが、2019年度には81万6254件となり、5年間で27万1439件増となっている。

引き受け対象となる動物には、2016年からはリスやハムスター、カメ、トカゲなどの多様な種類を追加。さらに、2019年3月からはチンチラや蛇も加わった。現在では、15種の動物が対象となっている。

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