全国展開のホームセンター大手 コーナン商事 【7516・プライム市場】

プロ業態で競争優位性を構築
グループで国内600店舗超を達成

ホームセンター「コーナン」を運営するコーナン商事は、商圏人口の多い都市エリアを中心に積極的に出店している。現在、全国にグループ600店超を展開。また近年は、建設職人向け専門店「コーナンPRO」や建設業会員制卸売店「建デポ」などのプロ業態が伸長している。今後もグループによるシナジーで事業拡大を果たし、業界トップを目指す。
コーナン商事-疋田 直太郎

疋田 直太郎(ひきだ なおたろう)

社長

1956年10月生まれ、79年3月芦屋大学産業教育学部卒業、4月コーナン商事入社。87年取締役店舗運営部長、89年常務取締役事業本部長、91年取締役副社長、2002年代表取締役副社長営業統轄などを経て、13年11月代表取締役社長に就任(現任)。

多業態を展開
店舗とECで相互送客

同社の出店エリアは、近畿圏243店、関東137店、九州・沖縄60店など、全国で605店舗を展開している。海外は2016年にベトナム、21年にカンボジアに進出。それぞれ13店舗、3店舗に拡大している(※)。

業態は、主軸のホームセンター「コーナン」、建築職人向け専門店「コーナンPRO」、建設業会員制卸売店「建デポ」、20年にスタートしたキャンプ専門店「CAMP DEPOT」、23年6月に子会社化した九州拠点の「HIひろせ」などがある。

商品は、DIY用品・PRO商材・園芸などのホームインプルーブメント、日用品・家庭用品などのハウスキーピング、ペット・レジャー用品、食品など、多種多様な10万~15万点のアイテムを取り扱う。

24年2月期の連結営業収益は、前期比7・7%増の4726億5500万円、過去最高を更新した。営業利益は同9・4%増の240億9700万円。売上高構成比では、「コーナン」が全体の約66%を占め、「コーナンPRO」が約18%、「建デポ」が約10%、「HIひろせ」が約4%、「コーナンベトナム」が約1%となっている。

同社はリフォーム事業、ECサイト「コーナンeショップ」の運営なども手掛けている。

リフォーム事業は、ホームセンター内に相談カウンターを設け、住宅設備の取替えやエクステリア工事などを請け負う。売上も好調で、今後も新店、または既存店の改装などで事業を拡大していくという。

オンラインの「コーナンeショップ」は、一般向け・法人向けの通販サイトだ。同社はすでに大型ECサイトにも出店しているが、22年に「コーナンeショップ」を大幅リニューアル。実店舗とECの相互送客を強化している。

「商品のラインナップを増やして売上を増やすとともに、ネットで注文して店舗で受け取る“店舗受け取り”に力を入れています。送料がかからないため、店舗に足を運ぶきっかけにしていきます」(疋田直太郎社長)

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