Hamee 【3134・スタンダード市場】

スマホ製品開発会社
ストック型へ高収益事業で利益率15%超目指す

様々な色とデザインが目を引くiPhoneケース、「iFace」。同シリーズなどのスマホケースやストラップなど、5000種類をEC販売・卸売するのがHamee(3134)だ。一見スマホなどのアクセサリー企画会社に見えるが、実はEC販売事業者向けに基盤システムを提供する二軸を持つのが同社の特徴。独自の発想力を武器に、前期(2019年4月期)は売上高103・0億円、営業利益11・6億円となった。今後はストック型ビジネスの比率を増やすことで、利益率を拡大。前期の営業利益率11・3%を、3年後には16%以上へと押し上げる。
Hamee-冨山 幸弘

冨山 幸弘(とみやま ゆきひろ)

執行役員

1971年生まれ、日本大学経済学部卒。1993年4月横浜銀行入行。野村證券公開引受部出向、ベンチャーキャピタルへの出向などを経て、2014年5月にHamee入社。17年9月、同社執行役員CFO就任(現任)。

ニーズに沿う商品で地位確立

同社は1997年、樋口敦士社長が天然石アクセサリーのネット販売を開始したことから始まる。転機は、米アップル社によるiPhoneの発売。需要が伸びると見たスマホケースのほか、モバイルバッテリーやイヤフォン、ケーブルなど周辺製品もラインナップに加えた。

設立当初は仕入れ商品が多かったが、徐々に自社企画商品を増やすことで利益率も上昇。現在取り扱う5000種類(SKU)のうち、自社製品は9割に上る。同社には、国内外に約50人のデザイナーが在籍。うち半数が商品開発に携わり、年間40種類以上の新商品を発売している。

主力ブランドのひとつが、スマホケース「iFace」だ。特長は耐衝撃性・機能性の高さと色とりどりのデザインで、3000〜4000円の高価格帯にも関わらず根強いファンを獲得している。2016年3月、同社は韓国企業からiFaceの商標権を取得。以前は日本における同ブランドの独占販売権を持っていたが、以降は同社グループで100%デザイン企画、商品開発を行っている。
19年には、背面に強化ガラスを使用した「iFace Reflection」を発売。背面の透明部分が経年劣化による変色がなく、耐衝撃性に優れており、今期の業績好調を牽引するヒット商品となった。

「スマホケースは、自分の機種に合ったものを何となく選ぶ人が多い商品です。しかし我々の商品は『指名買い』が非常に多い。これは業界で稀有なことです」(冨山幸弘CFO)

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