商社機能とメーカー機能が二本柱
蔵王工場の新生産ラインが稼働
同社グループは事業会社4社と持分会社であるコーア商事ホールディングスで構成されているが、中心となっているのはジェネリック医薬品の原薬輸入専門商社であるコーア商事と、医療用医薬品の製造販売を行うコーアイセイの2社だ。
コーア商事が展開する原薬販売事業では、世界10カ国以上、90社以上の企業から原薬を仕入れ製薬会社100社以上に販売している。21年6月期の原薬販売事業の売上高は125億400万円(前期比8・9%)となった。
「循環器官用薬や中枢神経系用薬向けの原薬販売が好調。循環器官用薬は、生活習慣病の治療に使われるのでマーケットが大きい。また抗がん剤などの腫瘍薬の原薬も品質が評価され、売上が拡大しています」(首藤利幸社長)
一方、コーアイセイは注射剤を中心とした医薬品を製造し、製薬会社への納入や自社販売を行っている。16年に完成した山形市の蔵王工場は高薬理活性注射製剤工場として、シリンジ(あらかじめ薬剤を充填した注射器)、アンプル(小ガラス管に薬剤を充填)、バイアル(広口のガラス容器に薬剤を充填)の3剤形の製造に対応。治験薬から最終製品まで少量多品種を製造する生産体制を確立させた。21年6月期は受託製造が好調に推移し、売上高70億2100万円(前期比22・8%)と大きく伸びた。バイアル製造ラインは21年3月に初出荷したばかりで、今後の増産が期待されている。
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