3期目で東証Mに上場
スマートシティAIを展開
同社の2020年12月期売上高は前期比144.9%増の7億6200万円、営業利益は1億7000万円。セグメントはAIエンジニアリング事業の単一セグメントだが、内容を細かくみると、①人流・防犯、②駐車場・モビリティ、③3D都市マップ、④サイネージ広告、⑤在宅勤務支援、⑥ファッション解析の6サービスを開発している。
この6つは、全てがスマートシティを形成する要素になっている。スマートシティとは、ICT(情報通信技術)などを駆使しつつ整備や管理が行われる持続可能な都市または地区のことで、市場規模100兆~200兆円程と言われる分野だ。このスマートシティと相性が良く、かつ同社が強みを持つのが「エッジAI」である。
AIは、解析処理をどこで行うかによって、クラウドAIとエッジAIに分けられる。開発が先行し、現在の主流となっているのは、学習や予測、判断などを全てクラウド上で行うクラウドAIだ。AI解析前の大量の映像やデータを大規模なサーバーに集約するやり方で、GAFAなどのサービスも多くがこのクラウドAIに属する。
一方、18年頃から急速に開発が進んでいるのがエッジAIだ。「エッジ」とは、端末(エッジデバイス)のこと。学習、予測、判断は基本的に端末に搭載されたエッジコンピュータの中で行われ、サーバーに送信されるのはAI解析後の少量のデータに限られる。
そのため、大規模サーバーが不要で通信コストも抑えられる点や、元データをクラウドに上げる必要がなく個人情報保護の面で優れている点、即時性が求められる場面で遅延が発生しにくい点、などが評価されている。
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