属性に応じた番組編成
通販番組でコスト抑制
日本BS放送は、1999年にビッグカメラを筆頭株主に設立された。無料BS放送局のなかでも地上波キー局に属さない独立系の放送局だ。2022年8月期の連結売上高は、122億5000万円(前期比2%増)、営業利益23億9400万円(同10 ・3%減)。
主な収益源は放送収入で、売上の約70%がタイム収入、約26%がスポット収入だ。タイム収入とは、番組枠の販売と、番組提供スポンサーに番組内のCM枠を販売して得た収入のこと。スポット収入とは、番組にとらわれずに、CMを放送する時間枠を販売し収入を得ること。まだ売上規模は小さいが、アニメ作品の出資配当やネット配信、自社ECサイトなどを含む、その他収入もある。
「BS11」では、ドラマ、アニメ、競馬中継、ショッピングの4ジャンルが収益に大きく貢献している。特徴は、曜日・時間帯毎に、ターゲット区分でゾーニングした番組編成だ。例えば、平日昼間はF3、F4(50歳以上の女性)層向けのドラマゾーン。土日昼間はM3、M4(50歳以上の男性)層向けの競馬ゾーン。夜11時〜深夜はTEEN〜M3(10代男女〜50代男性)層向けのアニメゾーンなど。
ドラマの時間帯に合わせて、通販番組を放送していることも特徴の一つ。視聴者層が重なる通販番組とドラマを近接させることによって、宣伝効果の最大化を狙っている。
「当社は後発局のため通販番組の比率がどうしても高い。ですがショッピング番組は原則、通販会社が制作するので、純粋な自社制作番組が地上波系局に比べ少ない分、結果的にコスト抑制になっています」(近藤和行社長)
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