Eストアー 【4304・スタンダード市場】

「自社本店EC」総合支援のパイオニア
2025年3月期営業利益20億円目指す

企業の電子商取引(ECサイト)の構築や運営代行を手掛けるのがEストアーだ。ECサイト構築とマーケティング機能をワンストップで提供する「総合力」を強みとし、「自社本店EC」に特化した事業を展開している。コロナ禍の影響で企業のDX化が加速したことを追い風に、売上高、利益ともに大幅増で推移している。今年6月に代表取締役社長COOに就任した柳田要一氏に今後の戦略を聞いた。
Eストアー-柳田 要一

柳田 要一(なぎだ よういち)

社長

1963年3月生まれ、東京都出身。86年東京大学工学部機械工学科卒業後、リクルートに入社。経営企画、事業企画、法人営業、サービス企画などを担当。2005年Eストアー入社。取締役を経て09年最高情報責任者(現任)、18年常務取締役、21年6月代表取締役社長COOに就任(現任)。

「ショップサーブ」提供
導入累計5万店舗以上

Eストアーは、ECサイトの構築・運営とマーケティング、決済の3つの領域をワンストップで提供する企業だ。2021年3月期の売上高は前期比116・5%増の105億400万円、営業利益は同89・7%増の9億600万円だった。

売上高の内訳は、ECシステムが39億円、マーケティングサービスが42億円、決済サービスが24億円であり、この3つの事業を柱に展開している。ECシステムは売上高対前年比202%、決済サービスは139%、マーケティングサービスは347%の大幅増となった。

インターネット黎明期の1999年に創業した同社は、レンタルサーバー事業で急成長を遂げて2001年には早くも株式上場を果たした。その後、中小企業向けECサイト構築システム「ショップサーブ」でカート概念を世に出した。EC事業に本格的に取り組んでいる中小企業、主として月商300~1000万円をボリュームゾーンに月商1億円までの顧客が対象。導入件数は累計で5万店舗以上に及ぶという。

現在、カート市場は参入企業が800社ともいわれ、無料で利用できるECサイト構築システムも登場しているが、同社のショップサーブは初期費用約1万5000円から、月額利用料は平均2万円で提供されている。安定運用と多機能性に優れ、顧客の成長に伴って必要となる機能を実装しているのが特徴だ。

「カスタマイズ不要で、お申込みいただいてから数日後にお使いいただけます。また、例えば食品の受注処理では冷凍か冷蔵かの細かい設定など、商品がたくさん売れるようになってくると発生してくる様々なニーズに対応できる機能を少しずつパッケージ化して入れているのが他社の類似製品とは違う点です」(柳田要一社長)

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