日本ピラー工業 【6490・プライム市場】

「流体の漏れを止める」製品のプロ
世界首位の半導体向け製品を軸に販路拡大

「流体の漏れを止める技術」を軸に、石油や化学、自動車など様々な業界向けに密封部品を製造するのが日本ピラー工業(6490)だ。半導体の製造機器などに使われる継手「ピラーフィッティング」は世界シェア6割超と、40年近くグローバルニッチトップの座を獲得する。今後は更なる需要を見据え、グローバル化に力を入れる。
日本ピラー工業-岩波 清久

岩波 清久(いわなみ きよひさ)

社長

1948年生まれ。1978年日本ピラー入社、83年常務取締役、89年代表取締役社長就任(現任)。

創業96年の流体制御草分け

日本ピラー工業は、流体の漏れを止める「シーリング技術」を基盤とする流体制御関連機器メーカーだ。発電所や石油プラント、半導体製造装置などで使用される一部品で、機器内を流れる流体の漏れを防ぐ密封部品を製造する。

主な製品群は3つ。1つ目は、石油精製や化学プラントなどで使用されるポンプや撹拌機などに取り付けられる回転機器用軸封装置「メカニカルシール(MS)」だ。回転する部品と回転しない部品の2種類で構成され、流体の漏れを制御する。

2つ目は、同じく自動車や様々な産業機器、配管の接合部などに使用される「グランドパッキン(GP)・VG(ガスケット)」だ。同社のルーツは、96年前に作った船舶用のGP。このGPが柱(ピラー)の形状だったため、これが社名の由来となった。

そして3つ目が、稼ぎ頭の先端産業機器向け製品「ピラフロン(PF)」だ。主力のピラーフィッティングは、半導体や液晶、情報・通信業などの製造機器のパイプとパイプを繋げる継手。内部に流れる硫酸や硝酸などを制御するため、薬液に強いふっ素樹脂製品で作られている。

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