3つの要素で業績最高
念願のスマホアプリが軌道に
同社は任天堂やソニー・インタラクティブエンタテインメントなどのゲーム機、PC向けの「パッケージゲーム」と、スマホ向けなどの「モバイルゲーム」の開発を手掛ける企業。21年3月期の好調要因として、大きく3つが挙げられる。
1つ目はニンテンドースイッチ用パッケージゲーム「ゼルダ無双 厄災の黙示録」が全世界で370万本と大ヒットしたこと。このタイトルは他社IP(ゲームタイトルやキャラクター)を使用しながら、同社が開発し新しいゲーム性を吹き込む「コラボレーション」スタイルでの制作だ。
2つ目は、スマホゲームアプリ「三国志・戦略版」が中国を始めとしたアジアで大ヒットしていること。このアプリは、同社のIP「三國志」に登場するキャラクターのグラフィックスを使用して中国アリババゲームスが開発したもので、全世界で5000万ダウンロードを突破。同社にはIP許諾料として売上の一定割合が支払われている。中国では以前から同社ゲームの海賊版が広く出回っており、“三国志ゲームといえばコーエー”というイメージが浸透。この下地があったことから「三国志・戦略版」が多くのユーザーに受け入れられヒットにつながった。
3つ目は自社開発のモバイルゲームアプリが好調なこと。20年9月配信開始の「三國志覇道」が月商10億円を達成し、順調にサービスを展開している。
「モバイルゲームアプリは中期経営計画で取り組んできて、長年の課題でした。当社は従来からパッケージゲームが強かったが、最近ではオンライン・モバイルゲームの比率が約4割と伸びてきました」(浅野健二郎取締役専務執行役員CFO)
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