PC大手・老朽化インフラ補修改修で商機拡大 ピーエス三菱 【1871・プライム市場】

工期短縮・省人化可能な『独自工法』で収益向上 配当性向を40%に強化へ

ピーエス三菱は、橋梁の新設工事や高速道路のリニューアル工事などを手掛けるゼネコンだ。日本で初めてプレストレストコンクリート(PC)技術を工業化し、土木分野で活躍。その後も、PC技術を活用した独自の工法を開発してきた。もう一つの主力事業・建築ではPC技術を駆使した独創的な建築構造物の施工を得意としており、免振・耐震性に定評がある。
ピーエス三菱-森 拓也

森 拓也(もり たくや)

社長

1956年1月生まれ、愛知県出身。79年京都大学工学部卒業後、ピーエス三菱に入社。2010年、取締役 執行役員 技術本部長兼工務監督室長・安全品質環境担当に就任。16年、代表取締役副社長 副社長執行役員 技術本部長・安全品質環境担当兼海外事業担当。22年、代表取締役 社長執行役員 全般統理(現任)

高強度なコンクリート
土木・建築分野で活躍

ピーエス三菱はPC技術のパイオニアとして知られ、これまで約2万橋に及ぶ橋梁の新設工事や高速道路のリニューアル工事など、インフラ整備に関わってきた。全国のスタジアムや競技場なども多数施工している。

本社は東京・港区で、神奈川に技術研究所、北海道から九州まで8支店、全国に営業所を持つ。建設関連事業を営む子会社が6社あり、そのうち1社はインドネシアを拠点にしている。また、石川と福岡に2工場、その他子会社の製作工場は5工場(岩手、茨城、滋賀、兵庫、岡山)を有する。

2023年3月期の売上高は、前期比0・3%減の1093億2700万円、営業利益は同13・6%減の57億1500万円。セグメント別の売上高は、構成比で約64%を占める土木事業は約702億円(前期比4・0%増)、同約33%の建築事業は約365億円(同9・0%減)、製造事業は約19億円(同38・4%増)、その他は約6億円(同15・8%増)となっている。

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