大規模病院向けのシステム開発、大学病院約7割カバー ファインデックス 【3649・プライム市場】

医療・公共・ヘルステック領域で開発に強み
過去最高収益更新予想、連続増配中

医療システムを開発・販売するファインデックスが、過去最高収益更新し3期連続増益となる見込みだ。同社は医療用画像管理システム「Claio(クライオ)」をはじめとする病院向けシステムで安定的に業績を伸ばしている。2023年12月期は、公共システム、医療機器の2事業も好調に推移し、売上高50億6500万円(前期比11.5%増)、営業利益13億1300万円(同27.7%増)と過去最高業績を予想する。成長要因を相原輝夫社長に聞いた。
ファインデックス-相原 輝夫 

相原 輝夫 (あいばら てるお)

社長

1966年9月生まれ、愛媛県出身。愛媛大学教育学部卒業。90年四国日本電気ソフトウェア(現NECソリューションイノベータ)入社。93年パイオニア四国(現ファインデックス)入社。94年同社代表取締役に就任(現任)。座右の銘は建築家ミース・ファン・デル・ローエの「神は細部に宿る」。

医療システムで売上9割以上
大学病院の約7割をカバー

同社の中核事業は、売上の9割以上を占める「医療ビジネス」セグメントだ。病院やクリニック向けに医療システムを提供している。主力製品は、画像ファイリングシステム「Claio(クライオ)」。総合病院など大規模病院では、内科や耳鼻科など各診療科によって異なるメーカーや形式の膨大な検査データを管理している。それらの画像データを一箇所で統合管理できるシステムだ。医療機関では診療科毎に高い専門性が求められるが、同社ではこうした病院経営をサポートするシステムを25以上展開する。

導入するユーザー数は1987件(2024年1月1日時点)。メインターゲットは400床以上ある大規模病院。中でも同社にとって最大のリードユーザーである大学病院は、全国約150施設あるうち約100施設に導入し、全体の約67%をカバーする。

「我々が得意とするのが大学病院です。大学病院の先生が当社のシステムを使っている場合、その先生が地域病院に勤務した時にも導入を勧めてくれます」(相原輝夫社長)

一方、施設数の多い200床程の中規模病院や小規模クリニックの場合は、代理店制度を導入している。

「大規模病院は我々が直接販売・導入しますが、中規模病院になると地方の代理店さんにお任せします。医療システムは導入後もサポートが常に必要なため属人的で労働集約的ですから、その方が営業工数が少なくなるし効率的です」(同氏)

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