エステー 【4951・プライム市場】

ブランド戦略奏功し5年で利益倍増
BtoB・海外開拓で売上も倍目指す

消臭芳香剤や防虫剤といった「ニッチ生活日用品」で高い認知度を誇るエステー(4951)。鈴木貴子現社長就任後はブランド力の強化や原価低減を徹底し、営業利益率が5年間で3・8%から7・2%へと上昇した。今期はコロナ禍による衛生意識の高まりを受け、売上高過去最高を更新予定。勢いそのままに、近年は業務用(BtoB)や海外などの新分野開拓を進めている。
エステー-鈴木 貴子

鈴木 貴子(すずき たかこ)

社長

1984年上智大学外国語学部卒、同年日産自動車入社。2001年LVJグループ(ルイ・ヴィトン・ジャパン)入社。09年シャルダン代表取締役就任。10年エステー入社、同年同社執行役カスタマー・サービス部門担当兼フレグランス・デザイン担当兼新規事業担当。11年同社取締役兼執行役グループ事業戦略担当兼フレグランス・デザイン担当を経て、13年同社取締役兼代表執行役社長就任。14年、同社取締役兼代表執行役社長経営全般担当(現任)。

「空気」が軸の日用品メーカー
個性的なCMで知名度を確立

消臭芳香剤の「消臭力」や衣類用防虫剤「ムシューダ」などで知られるエステー。同社は、「空気」にまつわる日用品に特化したニッチ特化型生活用品メーカーである。

セグメントは、①消臭芳香剤や脱臭剤をもつ「エアケア」事業、②防虫剤などの「衣類ケア」事業、③使い捨てカイロの「サーモケア」事業、④手袋が主の「ハンドケア」事業、⑤除湿剤などの「湿気ケア」事業、⑥トイレ用洗剤や上履き用洗剤、米びつ用防虫剤などをまとめた「ホームケア」事業の6つとなる。

「芳香剤は玄関やトイレ、リビングなどの空気の匂いを解決するもの。防虫剤は虫フリーの空気を作るもの、脱臭剤は冷蔵庫の空気を浄化するもの、除湿剤は空気の湿度を取り除くもの、カイロは空気の温度を上げるもの、手袋は冷たい空気などから手を守るもの…と、私たちの商品は全て『空気』を軸にしています。全方位型の生活日用品すべてをカバーするのではなく、空気に関連したニッチな市場に絞ることで、独自のポジションを構築しています」(鈴木貴子社長)

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