名南M&A 【7076・名証メイン】

グループネットワークを活かした地域密着型のM&A仲介

名南M&A(7076)は、東海地域で50年にわたって実績のある名南経営コンサルティングから分社化したM&A仲介会社だ。地域の金融機関と連携しながら、とくに製造業、医療介護分野の事業承継目的のM&Aに強みを持つ。上場を経て、事業拡大に直結する人材の採用・育成に注力し、成長を加速させている。
名南M&A-篠田 康人

篠田 康人(しのだ やすひと)

社長

1973年生まれ、岐阜県出身。92年3月、岐阜県立岐阜商業高校卒業。会計事務所などを経て、99年、名南経営(現:名南経営コンサルティング)MAS事業部(現:マネジメントコンサルティング事業部)へ転籍。2001年、M&A業務を推進する企業情報部の立ち上げに携わる。14年10月、会社分割により同社を設立、代表取締役社長に就任(現任)。中小企業診断士、宅地建物取引士。

東海エリアを地盤に
中堅中小企業支援

同社の前身は、東海地域を活動エリアに持つ名南経営コンサルティングネットワークの名南経営コンサルティング社で2001年、M&A支援の「企業情報部」として設立。2014年に分割し、法人化した。M&A成約件数は独立後の5年間で約200件、その前からも含めると累計で400件ほどを扱っている。

「当グループは、主に東海エリアの中堅中小企業さまの経営を総合的にサポートする、専門家集団です。それぞれ、お客様からのご相談に応じて事業化し、増やしており、現在16法人で構成しています」(篠田康人社長)

同社のビジネスモデルは、譲渡希望の企業と買収希望の企業の引き合わせから、提携条件の調整や契約書類の作成、取引に至るまでの一連のM&A仲介業務を行う。その際、たとえば財務諸表の確認、経営計画の策定など関連業務はグループ会社が対応するなど、6000社のクライアントを持つグループネットワークの総合力によるワンストップサービスが特徴だ。

報酬は、中立的な立場で提携条件を調整し、譲渡先と買収先の双方から受領するケースと、譲渡先、または買収先のどちらかの代理の立場で行い、そこからのみ料金が発生するケースと両方を扱っている。成功報酬は最低1000万円、平均で約1900万円。またM&A会社によっては、業務依頼時に支払う費用、いわゆる『着手金』が無料のところもあるが、同社はあえて受け取るようにしているという。

「不動産業のように多くの情報が入って来る市場ではないので、売りたい人、買いたい人が途中で辞めたりすると大変です。着手金は、意思をはっきりさせる〝踏み絵〟のような意味でいただいています」(同氏)

M&Aの目的は、承継相手を見出せないまま、高齢を迎えて休・廃業することが多い中小企業の現状を反映し、事業承継が99%とほとんどを占めている。クライアントは東海地域の特性で、トヨタ社の下請けとなる中小の製造業が多い。年商では5億円までの中堅中小企業がターゲット。集客方法は、東海の愛知県・岐阜県・三重県と、静岡県を加えた4県全ての地方銀行と、ほとんどの信用金庫と業務提携し、金融機関からの紹介が6割と過半数を占めている。そのほか、独自のルート改革、またグループ会社が提供している会計事務所用のシステム管理ツール「MyKomon(マイコモン)」の利用先の会計士などからの相談などもあるという。

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