ソーダニッカ 【8158・プライム市場】

「か性ソーダ」など化学品の老舗商社
幅広い情報活かした提案営業が大きな強み

ソーダニッカは、化学薬品や石油化学製品、合成樹脂製品などを扱う化学品商社だ。2022年3月期は当期純利益が過去最高を更新するなど業績は堅調。メーカーから顧客への直送販売のみならず、付加価値の大きい加工販売や提案営業の拡張に向けて攻めの投資を展開し、アグレッシブな化学品・機能製品の総合商社への変革を目指す。
ソーダニッカ-長洲 崇彦

長洲 崇彦(ながす たかひこ)

社長

1957年12月生まれ。桜美林大学経済学部商学科卒業。82年ソーダニッカ入社。2010年取締役兼執行役員化学品営業本部副本部長。12年代表取締役社長。21年代表取締役社長執行役員(現任)。

生活必需品の化学薬品販売
国内全化学品メーカーと取引

同社はか性ソーダをはじめ、塩酸やアンモニア系薬品、無機薬品などさまざまな化学薬品や製品を国内外に販売している。化学薬品は、紙、洗剤、衣類など生活を支える物資の製造や水道水の浄水などに欠かせない。2022年3月期の売上高は期初予想を大きく上回り555億800万円に。営業利益は前期比60・4%増の12億5200万円と大きく伸びた。

同社は主に「化学品事業」「機能材事業」の2つのセグメントで事業を展開。「化学品事業」では、主として化学薬品をメーカーから仕入れ、ユーザーである顧客に販売している。主力のか性ソーダはほぼすべてのメーカーと取引があり、国内トップクラスのシェアを持っている。22年3月期の同事業の売上高は360億9100万円、セグメント利益は25億円(前期比12・5%増)となった。

「か性ソーダと酸は全業種が使う化学薬品です。なので、使用量によってどの業種が好調でどの業種が不調かがわかります」(長洲崇彦社長)

国内4拠点に貯蔵施設のあるケミカルセンターを持ち、メーカー間、地域間の需給を調節している。ケミカルセンターは薬品を海上輸送から陸上輸送へと繋ぐための貯蔵設備であり、高濃度の薬品を希釈して濃度を調節する機能、またメーカーから大量に納品された薬品を小分けする機能などを兼ね備えている。

「機能材事業」では、主に合成繊維、機器・材料を食品、樹脂加工、電機などの市場に販売。素材だけでなく製品の設計から組み立てまで一貫受注している他、包装関連資材ではパッケージに関わる機材、デザインや設計まで提案する。22年3月期の同事業売上高は126億6200万円、セグメント利益は6億2300万円(前期比9・9%増)となった。

有料会員限定

続きを閲覧するには会員登録が必要です。
すでに会員の方は
ログインして閲覧してください。

ログイン SEARCH