1株利益が連続増加 着実に成長する中小型株に注目

1株利益が連続増加 着実に成長する中小型株に注目

 

入院セットを世界初開発した業界首位
業績右肩上がり、売上高500億円へ

入院時に衣類やタオルなどをレンタルできるサービスは、「CS(ケア・サポート)セット」と呼ばれる。これを世界で初めて開発したのがエランだ。

1株利益は10期連続で増加する見込みで、2024年12月期は47・1円を予定する。

当初は寝具販売会社だったが、入院患者や病院の困りごとを聞きつけ、2003年にCSセット事業を開始した。現在は病院だけでなく介護施設などにも範囲を広げ、2000以上の施設にサービスを提供。23年時点でのCSセットの市場開拓率は15・0%で、業界トップを走る。

CSセットは、日額300~800円程度で衣類やタオル、歯ブラシ、ティッシュなどが利用できるサービス。汚れたら何回でも交換でき、1日から利用できるなど、使い勝手の良さが魅力だ。こうした身の回り品は保険適用外のため、入院患者や家族が用意する負担があった。同サービスを利用することで、患者や家族は「手ぶらで」入院や面会、退院できる。

同社の特徴は、CSセットの契約で既存のサプライヤーも利益が出る、「Win─Win─Win」にこだわりを持つ点だ。施設がCSセットの導入を決めた場合、リネンサプライや消耗品は、もともと施設と取引のあった業者に納品や物品回収などを依頼する。施設・業者間の利害関係を傷つけないため、業者からの紹介などで新規開拓もしやすい。また施設側の満足度も高く、契約継続率は長年96%以上を維持する。

業績は毎年拡大しており、23年12月期は売上高414億2500万円、営業利益36億6500万円と過去最高。24年12月期には売上高が初の500億円台、営業利益も42億円を見込む。さらなる成長に向け、新領域として「電子カルテ」サービスも立ち上げた。またインドなどを中心に、海外展開も進める。

CSセットを起点に、ヘルスケアサポート企業へ進化。「ヘルスケア業界になくてはならない会社」を目指す。

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