顧客は衛生用品メーカー
国内首位、海外約30%シェア
瑞光は、ユニ・チャームや花王、大王製紙といった衛生用品メーカーに、紙おむつや生理用ナプキンの製造機を販売している。製造機は全長40~50mにおよぶ大型機。製造機は標準機も備えているが、顧客ごとに専用設計で開発することが得意だ。一台あたりの販売単価は小児用紙おむつ製造機が5~8億円、大人用が5~10億円、ナプキン製造機は3~4億円。売上は小児用紙おむつ製造機38・6%、大人用32・2%、ナプキンが14・4%で構成されている。
同社の創業は1946年。61年に国内初のナプキン製造機開発に成功。続いておむつ分野にも進出し、小児用のパンツタイプおむつ製造機や、ナプキンの三つ折り・個包装ラインを世界に先駆けて開発。技術力で業界をリードしてきた。
強みは、製造機1台あたり100~200台のサーボモーター(※1)を同時に制御する多軸制御技術。この技術で高スピード高クオリティの製品を生み出してきた。
競合は80年代には国内に4~5社存在していたが、年々淘汰され、現在同社が国内90%超のシェアを獲得している。
更なる市場を求めグローバル市場にも展開している。エリア別の売上構成比は、国内の20・5%を抜いて中国が36%、アジア24・6%、欧州9・9%、北米4・3%、中南米4・6%、アフリカ0・1%。世界市場では30%前後(推定)のトップレベルのシェアを獲得している。アメリカやイタリア、中国の企業10社ほどが追随する。
「中国では小児用紙おむつ製造機が非常に伸びています。昨年の中国での販売数は24台でトップシェアを獲得しています。ただ、10~15台販売の企業が4~5社あり、競合が多い地域です。中国も日本と同じように技術力の有無で多くの競合が淘汰されていくと見ています。アジアではインドネシアやベトナム市場の勢いがあり、ASEANやインド、西アジアの売上が伸び続けている。またナプキン製造機も世界中で伸長しています。特にインドはナプキン普及率が40%ほどでまだまだ伸びるマーケットです。また欧米では高付加価値商品へのシフトの流れがあり、戦いやすい状況です」(梅林豊志社長)
(※1)回転速度や回転位置を細かく制御できるモーター
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