ダイハツ工業グループ関連企業
船用エンジンが売上高の約80%
ダイハツディーゼルは、創業から115年以上続く産業用ディーゼルエンジンのオリジナルメーカー。同社は1907年創業のダイハツ工業の船舶用、汎用ディーゼル機関の製造を担っていた大阪事業部が66年に分離し設立。現在、ダイハツ工業はグループ関連企業となっており、同社へはアルミホイールを提供している。
現在、大阪府大阪市の本社の他に国内にグループ会社9社、世界23カ国の主要都市や港湾に販社4社と代理店を含め37拠点でグローバルに展開している。
事業セグメントは、舶用エンジンが売上比率で約80%、陸用エンジンが約15%、その他が約5%。主軸の舶用は、船主や造船所向けに推進用・発電用エンジンを提供。陸用では、ビルや病院、空港、離島などに設置する常用・非常用発電用エンジン、雨水ポンプや河川流域の揚排水ポンプ駆動用のエンジン等を製造、販売している。
「船舶用エンジンのお客様は、売上ベースで海外が55%と半数以上を占めています。特にアジア向けが多い。世界の造船受注量は1990年代までは日本が多かったですが、今は中国が世界の約50%を占め、伸びています」(堀田佳伸社長)
そのほか、産業機器製造や不動産賃貸、太陽光発電設備の売電事業等も手掛けている。
24年3月期第1四半期連結業績は、売上高は176億2600万円(前年同期比25・2%増)、営業利益は4億5000万円(同3・2%増)で着地した。
24年3月期通期連結業績予想は、売上高は760億円(前期比5・4%増)、営業利益は30億円(同16・7%減)の見込みだ。
同社の強みは、顧客の希望に合わせて設計・開発・生産・販売し、保守サービスまで行う技術力にある。生産拠点は1969年からの滋賀県守山工場に加え、2018年から兵庫県姫路工場で大型機関の生産を開始。中速ディーゼル機関の低出力から高出力まで多様なラインナップを揃え、大型外航船補機市場で国内48%、世界27%のシェアを有している。
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