~SANYO VISION 2028を語る~
EVバス普及プロジェクトで地域社会や
環境への貢献を目指しています(添田)
─最初に、皆さんが今どのような仕事をされているのか、聞かせてください。
添田 私は自動車部品などを扱うモビリティ第一事業部に所属しています。現在は自動運転EVバス普及のプロジェクトを立ち上げている最中で、これから実際の営業活動を進めていくところです。社会的な意義としては、自動運転とEVという2つの切り口があります。バス業界では特に地方にて、人手不足、経営赤字、それによる路線廃線といった課題があり、自動運転のEVバスを導入することでバス会社の経営課題解決による地域社会への貢献、及び環境への貢献を目指しています。
新地 私は昨年10月よりグループ会社のコスモス商事に出向し、洋上風力の風車建設に使う水中ロボットを取り扱っています。欧州では石油やガスの掘削をしていた会社がそれらの知見を持って風力設備の建設をしています。海洋国家である日本でも洋上風力への注目は高まっているものの、石油やガスの掘削の知見には乏しいのが実情です。そこでコスモス商事では欧州の技術や資材など、国内への知見の取り込みを通して、サステナビリティへの貢献に大きな役割を果たしていると感じています。
社長からも激励の言葉をいただき、
全方位で挑戦を支えてもらっています(佐藤)
佐藤 私はライフサイエンス事業部の科学機器部にて、昨年から気象庁様の温室効果ガス測定システム導入プロジェクトにチームリーダーとして携わりました。測定システム設置場所の1つである小笠原諸島の南鳥島は海に囲まれた貴重な測定地点である一方、正確なデータ取得のためには別途除湿装置を作製する必要があり、その点が非常にハードルの高い要求となっていました。気象庁様の要求にお応えすることで社会的な需要も叶え、気象庁様を通して世界に必要なデータを提供できるという点で意義を感じています。
中村 私は化学品部にて、主に接着剤や電子材料向けの原料を販売しています。当社では、お客様のご要望に合わせて仕入先メーカーと共同で製品提案を行っております。お客様である化学メーカーの新規開発・改良やお客様が注力されているサステナビリティ製品の開発に対し、お客様の技術担当者の要望・課題に応える製品を提供しています。目には見えづらい部分ではありますが、そういった積み重ねで少しずつ私たちの生活環境や地球環境への貢献に寄与していると感じています。
─三洋貿易では「Quest for Next~よりよい未来(最適解)を探求する~」というスローガンのもと挑戦を続けており、社員にとっても挑戦しやすい環境があるそうですね。
添田 20代の私でも、自動運転EVバスプロジェクトのリーダーや、スタートアップ企業への出資検討などを担当させてもらっており、挑戦を歓迎されていると感じています。また自動運転EVバスのプロジェクトではこれまでのような部品ではなく車両そのものを扱いますし、また自動運転・EVと最先端の技術を用いるため、扱う金額も事業リスクも、従来と比べて非常に大きなものとなります。それでもこのプロジェクトを発案した時、上長からは「リスクがあるから」と否定されるのではなく、「導入する意義、そして自分たちに何ができるのか、しっかり検討して進めよう」とアドバイスを受けました。組織としての体力があるからこそ、挑戦に寛容なのだと感じています。
1件当たりの受注額が大きいですが、
大規模投資ができています(新地)
新地 グループとしての体力については私も感じています。洋上風力関連の製品は1件の受注がコスモス商事の年間売上の2~3割を占めるほど、売上規模が大きなものとなります。その分リスクも高く、専業企業では新規参入の壁が高い製品です。しかしコスモス商事には三洋貿易グループの事業基盤・収益基盤・資本力という支えがあるからこそ、多少のリスクを負ってでも大規模な投資ができ、洋上風力への新規参入という大きな一歩を踏み出すことができたのだと実感しています。
佐藤 私がお話するのは組織風土の話になります。気象庁様の案件は自分から発案したものではなく、偶然私がリーダーになったタイミングで、気象庁様が何年にもわたって申請を続けていた予算の執行が決定したことで、本格的にプロジェクトが始動しました。始動してからは出張も多く、プロジェクトにかかりっきりになってしまったのですが、部署の方々が私がそれまでに持っていた仕事を整備・分担してくださり、プロジェクトに集中できる環境を作ってくれました。社長からも激励の言葉を何度もいただきましたし、上も下も横もグループ会社の方々も含めて全方位から挑戦を支えていただきました。
2年目でも自由にアイデアを出したり、
寄り添ってもらえています(中村)
中村 私も当社は挑戦を歓迎してくれる組織だと感じています。入社前は仕事というものは上司の指示に従って進めるものと考えていましたが、良い意味でその考えは一掃されました。例えば化学品事業部では新規商材を新規のお客様に販売する取り組みを強化していますが、入社2年目の私でも自由にアイデアを出せる風土があります。もちろん何でも受け入れられる訳ではありませんが、しっかりとした方向性があれば「自分は何をしたいか、どう進めたいか」という考えに対し、上長が「ではどうやって進めれば上手くいくか」と、まずは受け入れて一緒に考えてくださる環境です。否定せずに親身に寄り添ってもらえるからこそ相談もしやすいですし、積極的に挑戦できると感じています。