国内は保証・債権回収主軸
海外では銀行業務も展開
Jトラストは窮地に陥った国内外の金融機関をM&Aで買収し、再生させることで成長を遂げてきた。2012年に韓国で破綻した貯蓄銀行を買収し、わずか2年半で通期黒字化へ導いたことを皮切りに、シンガポール、インドネシア、モンゴル、カンボジアの金融市場に参入。現在はアジア圏に展開する総合金融グループとなり、23年12月期における連結営業収益構成比は、日本金融事業12%、韓国及びモンゴル金融事業42%、東南アジア金融事業34%、不動産事業12%となった。
同社が展開する金融事業は、「銀行」「保証」「債権回収」がコア事業となっている。国内では金融機関が取扱う投資用不動産担保ローンなどの信用保証を行う保証業務と、債権回収業務を主軸にしてきたが、22年以降は証券業務とクレジット・信販業務が新たに加わった。また国内で培った審査力・回収力・マーケティング力を韓国に持ち込み、同国では貯蓄銀行2行と債権回収を展開する。インドネシアでも商業銀行と債権回収を展開。またシンガポールには投資拠点を設置し、カンボジアでも商業銀行を傘下に収めている。
24年12月期第2四半期の営業収益はJトラスト銀行インドネシアや不動産事業の好調が牽引し、上半期では過去最高の654億円。営業利益は日本金融事業や東南アジアの銀行2行が貢献し、計画より8億円上振れの20億円で着地した。24年度通期の営業収益予想は前期比12%増の1280億円、営業利益予想は負ののれん益101億円が発生した前年度と比べると同8・2%減の74億円だが、実力ベースでは増益となる計画だ。
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