2018年から5期で売上2倍
リードジェンが成長エンジン
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2023年3月期は5期連続で過去最高業績を更新した。売上高は前期比8.2%増の87億5200万円、営業利益は同9.0%増の29億3000万円。経常利益は同9.1%増の29億2300万円、当期純利益は同9.6%増の19億7400万円となった。今期も更なる最高業績を見通す。業績は2017年~22年で売上は46億円から87億円に拡大。営業利益は7億円から29億円と約3倍になっている。
収益構造を分析してみると、広告収益が約5割、リードジェン収益(詳細は後述)が約3割、デジタルイベント収益が約2割となっている。
近年、成長の源泉となっているのがリードジェン収益だ。リードジェン(リードジェネレーション)とは見込み客(リード)を獲得するための活動を指す。具体的には、同社サイトの会員である新しいIT製品やシステムを探している企業の導入担当者に対し、IT製品のベンダー(販売業者)がピンポイントでコンタクトを取れるようアシストするサービスだ。
導入担当者は同社サイトが提供するIT製品やシステムの専門的な記事を読むため、名刺情報に近いプロフィールを入力して会員登録を行う。すると同社が導入担当者の関心に合わせた製品情報を提供することでベンダーとマッチング。その後ベンダーから製品案内(直接のコンタクト)が届く仕組みだ(※会員登録時には導入担当者の個人情報はベンダーへ提供されない)。
ベンダー側は製品を探しており、しかも決裁権を持つ見込み客の情報はとても貴重で、それが手に入る。導入担当者は探している情報が無料で閲覧できる。ベンダー企業からの収益で導入担当者とベンダーを繋げるモデルだ。現在の同社の顧客数は2000社で、サイト会員数は120万人。「コロナの3年間を経て、営業もDX化することが一般化してきました。システムなどの導入は単価が高く、経営の意思決定に直結します。また、一度導入されれば簡単に変えることはできません。企業のリードジェンに対する投資額は大きくなっています」(大槻利樹社長)
デジタルイベント収益も、コロナでオンラインイベント事業が伸びたという。
「リードジェン、デジタルイベント、広告の全てをこれだけの規模感で提供できるのは当社だけ。ネットの記事が認知され、イベントを行い会員登録してもらってリードジェン、という流れで事業が全てかみ合っているのが業績好調の要因です」(同氏)
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