3DCAD、3Dプリンタ技術の草分け SOLIZE 【5871・スタンダード市場】

派遣と技術提供で製造業DXを支援
EV普及でソフトウェアにも注力

2024年2月にスタンダード市場に上場したSOLIZEは、エンジニアの派遣や業務請負、3Dプリンタによる試作などを通じ、顧客企業のDX化や業務変革を支援する企業。1500人近いハイエンド領域エンジニアを抱え、顧客の約7割が自動車関連企業だ。今後はEV化を背景にしたソフトウェア開発支援や、3Dプリンタによる製品の量産も進めていく予定だ。
SOLIZE-宮藤 康聡

宮藤 康聡(くどう やすとし)

代表取締役社長CEO

1966年東京生まれ。90年本田技研工業入社。2001年ファーストリテイリング入社。05年インクス(現SOLIZE)入社。08年インクスエンジニアリング(現SOLIZE)取締役。17年SOLIZE Engineering(現SOLIZE)代表取締役社長。19年SOLIZE常務取締役。20年代表取締役社長CEO(現任)。

自動車業界中心にエンジニア派遣
メーカーからの製造受注拡大

同社の2023年12月期の売上高は200億8100万円(前期比12・6%増)、営業利益8億8500万円(同30・3%増)。取引先は自動車関連が約70%、製造業(自動車以外)・建設が約15%となっている。顧客はトヨタ自動車、本田技研工業、三菱重工業など大手製造業が中心だ。

同社は「デザイン事業」「マニュファクチュアリング事業」の2セグメントで展開する。

デザイン事業では、顧客企業の設計開発部門に対する3DCADエンジニア派遣、設計業務の受託などを行う。

同社のエンジニア稼働率は95%ときわめて高く、契約継続期間も3年以上に及ぶこともある。また、メーカーからの設計受託も拡大している。 デザイン事業ではさらに、顧客企業のDXを支援するコンサルティングサービスも行っている。

「コンサルティングでは顧客企業の業務プロセスを解析し再構築、DXによる生産性向上を提案しています。上場企業を含む250社以上が、当社のコンサルティングで業務改革を行ってきました」(宮藤康聡社長)

マニファクチュアリング事業では、3Dプリンタによる試作品製作や、3Dプリンタ販売・保守などを展開。最近ではトヨタLEXUSのオプションパーツとして、同社が3Dプリンタで製造した部品が日本で初めて使われるなど、量産もスタートしている。

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